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【自転車】「どいてほしい」 前の歩行者にベル鳴らすと反則金!? 意外と知らない「青切符」の対象となるNG行為

オトナンサー

乗り物

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自転車で走行中、前の歩行者に対して「どいてほしい」という理由でベルを鳴らすと反則金の対象に?(画像はイメージ)
自転車で走行中、前の歩行者に対して「どいてほしい」という理由でベルを鳴らすと反則金の対象に?(画像はイメージ)

自転車で走行中、前の歩行者に対して「どいてほしい」という理由でベルを鳴らすと反則金の対象に?(画像はイメージ)自転車で走行中、前の歩行者に対して「どいてほしい」という理由でベルを鳴らすと反則金の対象に?(画像はイメージ)

 自転車の交通違反に対する「青切符」制度が4月に導入されました。2024年に発生した自転車の死亡、重傷事故のうち、約4分の3で自転車側に何らかの法令違反が確認されています。今回の制度は自転車の交通ルールの順守を徹底させる目的で導入されましたが、ネット上では「ルールが多くて分かりにくい」という戸惑いの声が上がっています。

 ところで、自転車で路上を走行中、前の歩行者に対して「どいてほしい」「危ない」という理由でベルを鳴らした場合、青切符を交付され、反則金を支払わなければならない可能性はあるのでしょうか。佐藤みのり法律事務所の佐藤みのり弁護士に聞きました。

危険運転を除き反則金を科される可能性は低い

Q.そもそも、自転車で歩道を走行する行為そのものは青切符の対象となるのでしょうか。車道の交通量が多く、身の危険を感じて歩道に退避した場合はいかがでしょうか。

佐藤さん「自転車は、道路交通法上、軽車両とされており(同法2条11号)、歩道と車道の区別のある道路において、原則、車道を通行しなければなりません(同法17条1項)。自転車が例外的に歩道を走れるのは、次のケースです」

■道路標識などにより歩道を通行することができるとされている場合(同法63条の4第1項1号)

■自転車の運転者が13歳未満または70歳以上の者や、車道を通行することに支障を生ずる程度の身体に障害を有する者の場合(同法63条の4第1項2号、道路交通法施行令26条)

■車道や交通の状況に照らして、自転車の通行の安全確保のため、歩道を通行することがやむを得ない場合(同法63条の4第1項3号)

「やむを得ない場合」とは、例えば、車道が狭く、自動車の交通量が著しく多い場合や、道路工事や駐車車両のせいで車道を通行することが困難な場合などです。

従って、自転車で車道を走行していたところ、車道の交通量が多く、身の危険を感じて歩道に退避したようなケースでは、歩道を通行することが「やむを得ない場合」に当たる可能性があり、そのような場合には、そもそも取り締まりの対象にはならないと考えられます。

自転車が車道を通行しなければならない場面で、歩道を通行することは、「歩道通行(通行区分違反)」として、取り締まりの対象とされており、反則金の金額は6000円です。

ただし、歩道通行をすれば、直ちに青切符による取り締まりを受けるかというと、そうではありません。警察庁交通局は、「自転車を安全・安心に利用するために-自転車への交通反則通告制度(青切符)の導入-【自転車ルールブック】」の中で、単に歩道を通行しているといった違反については、これまでと同様に、通常「指導警告」が行われ、青切符の導入後も、基本的に取り締まりの対象となることはないとしています。

歩道通行で、青切符による取り締まりを受ける可能性があるのは、例えば、スピードを出して歩道を通行して歩行者を驚かせ立ち止まらせた場合や、警察官の警告に従わずに歩道通行を継続した場合などです。

なお、歩道通行に限らず、青切符による取り締まりは、自転車の運転者による反則行為のうち、交通事故につながる危険な運転行為をした場合や、警察官の警告に従わずに違反行為を継続した場合といった、悪質・危険な行為に対してなされます。

Q.自転車で路上を走行中、前にいる歩行者に対し、「どいてほしい」「危ない」という理由でベルを鳴らした場合、青切符を交付される対象となるのでしょうか。それとも、危険を知らせる場合はベルを鳴らしても問題はないのでしょうか。

佐藤さん「自転車を含む車両の運転者は、見通しのきかない一定の場所などにおいて、ベル(警音器)を鳴らす義務がある一方、ベルを鳴らさなければならない場所を除き、ベルを鳴らすことが禁じられています。ただし、危険を防止するためやむを得ないときは、鳴らすことができます(道路交通法54条)。

このルールに反して、むやみに歩行者に対しベルを鳴らした場合、取り締まりの対象になり、反則金の金額は3000円とされています。

ただし、先述したように、青切符により実際に取り締まりがなされるのは、交通事故につながる危険な運転行為をした場合や、警察官の警告に従わずに違反行為を継続した場合といった、悪質・危険な行為に限られると考えられます。

従って、単に歩行者に対しベルを鳴らしただけで、直ちに青切符による取り締まりを受けるわけではありません。警察が、ルール違反だと判断した場合も、まずは『指導警告』がなされ、それに従ってベルを鳴らすことをやめれば、青切符を交付されることにはならないでしょう。

なお、危険を防止するためやむを得ない場合かどうかは、具体的な事情によるので、警察からベルを鳴らさないように求められたら速やかに従いましょう」

Q.自転車の運転時、どうしても周囲の歩行者に気付いてほしい場合、法的に「正解」とされる振る舞いはありますか。

佐藤さん「自転車の運転者は、先述のように、原則歩道を走ることはできず、歩道を走る際は、歩行者を優先しなければなりません。したがって、自転車のベルを鳴らして、歩行者に気づいてもらい、歩行者にどいてもらうのではなく、自転車運転者が一時停止し、歩行者の通行を妨げないようにする必要があります」

ベルを鳴らさずに歩行者と接触したらどうなる?

Q.ベルを鳴らさずに歩行者と接触してしまった場合、逆に「危険回避のために鳴らすべきだった」として、自転車側の過失が重くなるという可能性はありますか。

佐藤さん「先述のように、自転車運転者は、ベルを鳴らさなければならない場所を除き、ベルを鳴らすことが法律上禁じられています。従って、ベルを鳴らす義務のある場所を除き、ベルを鳴らさなかったことが過失と評価されることはないでしょう。

自転車と歩行者の接触事故は、自転車がルールに反し歩道を走行していたり、歩道を通行できる場合であっても、車道寄りを徐行していなかったり、歩行者がいるのに一時停止しなかったりしたために起こることが多いでしょう。そのような場合、歩行者優先を守らなかったことが過失として評価されることになります」

 なお、現在、警察官をかたる人物が「交通違反の取り締まり」と称して自転車に乗っている人に声を掛け、お金を支払わせる事件が相次いでいます。

 警察庁はXの公式アカウントで「警察官が取り締まりの現場で反則金を徴収することはありません! 支払わずに110番してください」と注意を呼び掛けています。路上で金銭を要求された際は、決して応じないようにしましょう。

オトナンサー編集部

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