効果的な勉強法は、「勉強した内容を思い出す」ことと「時間をあけて繰り返す」こと。これを組み合わせることで最強の学習法になります。
\「記憶力」× 「超効率化」× 「時短」の勉強法/
400万回以上再生されているYouTubeの大人気動画「科学的根拠に基づく最高の勉強法」の安川 康介さんが、自らの勉強法を更に詳しく解説して書籍化。覚えたことを思い出す、人に教えられる=アウトプットこそが成長につながる、研究によって検証された効率的な勉強法です。
勉強は限られた時間で効率よく進めたいもの。試験勉強はどのように進めると効果が高いのでしょうか?今回は最強の学習法について、書籍『科学的根拠に基づく最高の勉強法』(KADOKAWA)から一部抜粋してお届けします。
最強の学習法:アクティブリコール+分散学習=連続的再学習
連続的再学習の手順
アクティブリコールと間隔反復、この2つを組み合わせた勉強法が、現代の学習の科学的根拠に基づく、誰でも実践可能で効果の高い方法だと考えます。
なお、この2つを組み合わせた学習方法は、時に連続的再学習(Successive relearning)、や分散された想起練習(Spaced/Distributed retrieval practice)などと呼ばれます。
みなさんも勉強をする時は、ぜひ、連続的再学習を意識してみてください。
連続的再学習では、まず新しい範囲を勉強する時には、少なくとも1〜3回、内容を思い出せるようになるまでアクティブリコール(紙に書き出す、思い出すなど)をします。
その後、決まった間隔は特にありませんが、1日〜1週間後に、またアクティブリコールをしてみます。この際、忘れている内容についてはもう一度知識を確認(フィードバック)し、少なくとも1回アクティブリコールします。これらを何回か間隔をあけてまた繰り返します。
イメージしやすいように、具体的な例を出してみます。
もし僕が連続的再学習で、難しい英単語20個を覚える場合、英単語を見て、発音しながらスペルを書き出し、日本語の意味も声に出してみます(プロダクション効果)。その後、今度は何も見ずに英単語のスペルと意味を思い出せるだけ、ブツブツ言いながら白い紙に書いていきます(アクティブリコールとプロダクション効果)。
その際、特に覚えにくいものは、教えているフリをしながら行います(プロテジェ効果)。
その時点で覚えていなければまた単語のリストを見て、英単語のスペルや意味を確認します(フィードバック)。
再度アクティブリコールをして、覚えていない単語をまた確認(フィードバック)という過程を、すべての英単語について少なくとも1回はアクティブリコールできるようになるまで繰り返します。これで1回目の勉強は終了です。
そして、難しい単語の場合は、1日以内にまたアクティブリコールし、忘れている単語があればまたフィードバックします。
この流れを、分散学習で繰り返します。
連続的再学習の学習効果を調べた研究は、おもに大学生を対象に行われてきました。
研究
例えば、心理学を履修する大学生に、ある範囲は連続的再学習を用いて、他の範囲は通常通りに勉強してから試験をしたところ、連続的再学習をした範囲は84%の正答率で、通常の勉強をした範囲は72%の正答率と有意な差がありました。
また、試験の3日後、24日後に内容を覚えているかテストしたところ、通常通りに勉強した範囲の正答率は大きく下がったのに対し、連続的再学習をした範囲は、より長く記憶に定着しているという結果でした。
アクティブリコールを、間隔をあけて、ただ繰り返す。
このきわめてシンプルな勉強法をあまり意識してこなかったという人がいるならば、今日からこれを実践するだけで勉強の効率が大きく改善されるはずです。
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この続きは、是非書籍でご覧ください。
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※本記事は、『科学的根拠に基づく最高の勉強法』著:安川 康介/KADOKAWA より抜粋・再編集して作成しました。