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いつまで使うつもり? アメリカ陸軍 M109自走砲の最新型をBAEに発注

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このままだと「100年乗っても大丈夫!」になりそうな……。

アメリカ陸軍にとって待望の新型自走砲

 イギリスに本拠を置く防衛・航空宇宙関連企業のBAEシステムズは2022年7月上旬、アメリカ陸軍とM109A7 155mm自走榴弾砲と随伴するM992A3弾薬運搬車の製造・納入契約を締結したと発表しました。契約数は40セット、契約金額は2憶9900万ドル(日本円で約403億6500万円)だとしています。

Large 220707 m109a7 01アメリカ陸軍が調達契約を結んだM109A7 155mm自走榴弾砲(画像:BAE)。

 ただ、M109自走砲自体は1950年代半ばに開発が始まった軍用車両で、すでに70年近く使い続けられているベテラン兵器です。度重なる改良によって延命されてきた経緯があり、1990年代には後継となる全く新しい155mm自走砲XM2001「クルセイダー」も開発されましたが、予算の問題から2003(平成15)年に計画は中止され、アメリカ陸軍はM109を使い続ける破目になりました。

 そこで当時、アメリカ陸軍の主力自走砲として運用されていたM109A6 155mm自走榴弾砲のさらなる改良型型として計画されたのがM109A7です。最初の試作車は2007(平成19)年に発表され、翌2008(平成20)年から各種テストを開始、時間はかかったものの、今回、量産契約にこぎ着けています。

 M109A7のいちばんの特徴は、機動性が向上している点です。エンジン、トランスミッション、履帯(クローラー)などの主要コンポーネントは、M2「ブラッドレー」歩兵戦闘車と共通のものを用いています。これにより、共用性が高まったことで、生産コストの低減のほか、維持・整備、兵站(ロジスティクス)などのコスト削減が最大限見込まれます。

 また、各種システムの追加によって車重がM109A6と比べて5tほど増え、35tになったものの、前出のようにコンポーネントが一新されたことで機動性は従来モデルよりも向上しているとのこと。また将来アップデートが必要になったとしても最大50tまで車重を増やすことができるとしています。

 ほかにも砲塔の駆動システムをM109A6までの油圧から、新たに電動に一新したことでより高速に動かすことが可能になっています。

 なお、アメリカ陸軍ではM109A7自走砲とM992A3弾薬運搬車を合わせて576両取得する計画だそうです。

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