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日本代表、W杯落選の地獄から這い上がれ! 完全復活ののろしを上げる男たち

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日本代表の浅野拓磨(左)と井手口陽介(右)【写真:Getty Images】
日本代表の浅野拓磨(左)と井手口陽介(右)【写真:Getty Images】

日本代表は19日、キリンチャレンジカップ2019でベネズエラ代表と対戦する。14日の2022年カタールワールドカップ・アジア2次予選・キルギス戦からは9選手が変更。南野拓実、吉田麻也ら主力選手が欧州へと戻った中で、前回大会で日本代表をワールドカップへと導いた浅野拓磨と井手口陽介に注目したい。(取材・文:元川悦子)

ハリル解任で代表から遠ざかった井手口と浅野

日本代表は19日、キリンチャレンジカップ2019でベネズエラ代表と対戦する。14日の2022年カタールワールドカップ・アジア2次予選・キルギス戦からは9選手が変更。南野拓実、吉田麻也ら主力選手が欧州へと戻った中で、前回大会で日本代表をワールドカップへと導いた浅野拓磨と井手口陽介に注目したい。(取材・文:元川悦子)
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 南野拓実と原口元気の2ゴールにより、敵地・ビシュケクでキルギスを撃破した2022年カタールワールドカップ・アジア2次予選から2日。日本代表は19日のベネズエラ戦に向け、Jグリーン堺で再始動した。

 長友佑都や吉田麻也、南野ら欧州組の主力がクラブに戻り、新たに国内組9人が合流。次のテストマッチに向かうことになるが、この日は森保一監督がU-22日本代表の指揮を執るため不在。齊藤俊秀コーチが中心となってトレーニングが行われた。選手の方もJ2リーグ戦のあった中村航輔とキルギス戦に先発した永井謙佑、原口、柴崎岳、植田直通の5人が欠席。18人の陣容でコンディション調整を主とした軽い内容を約1時間、消化するにとどまった。

 久しぶりのJグリーン堺での代表活動とあって、この日は練習が公開され、地元小学生など3000人が集結。想像以上の熱気が感じられた。代表の看板的選手が軒並み不在となる中、一番の歓声を浴びたのは、背番号10をつける中島翔哉。前回は後半33分からの出場で、ほとんどボールを触る機会もなく、見せ場も少なかったが、今回は圧倒的なパフォーマンスが期待されるところだ。

 その中島同様、2018年ロシアワールドカップメンバーからあと一歩のところで漏れた浅野拓磨と井手口陽介も奮起が求められる。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督解任の余波を受けて代表落選の憂き目に遭い、その後、森保ジャパンの絶対的主力の座をつかんだ中島とは異なり、浅野と井手口はこの1年半、日の丸を背負う機会が乏しかった。

豪州戦のゴールは「関係ない」「ゼロからのスタート」

 浅野の方は森保体制発足直後の昨年9月など何度か呼ばれてはいるものの、井手口に至っては、当時所属のグロイター・フュルトでの長期離脱などが響いてほぼノーチャンスに近い状態だった。

 けれども、振り返ってみれば、彼ら2人は2017年8月31日のアジア最終予選の大一番・オーストラリア戦で、世界切符獲得の原動力になるゴールを挙げた選手。それだけの底力があるのは、周知の事実である。

「(オーストラリア戦のゴールは)もう前のことなんで、あんまり関係ない。またゼロからのスタートになると思います」と井手口は過去の栄光をいったん横に置き、リスタートを切るつもりのようだ。ハリルジャパン時代の実績を上回る輝きを取り戻せれば、ボランチの一角に入り込むことも十分可能なはず。ハリルジャパン時代からコンビを組んできた同ポジションの山口蛍も「陽介にはすごい能力がある」と実力を認めているほどだ。

 本人は「ちょっとの時間でも自分のよさを出せれば一番いい」と最大の強みである対人守備、ボール奪取力を前面に押し出す構えだ。確かにベネズエラという相手を考えると、その武器は大いに生かされる。今回は柴崎、橋本拳人、大島僚太、山口とボランチの陣容は豊富なだけに、井手口が出るにしても誰とコンビを組むかは分からないが、ボール奪取から攻めに転じる鋭さを出せれば、いい攻撃にもつながる可能性は高い。2年前のオーストラリア戦の再現も期待していいかもしれない。

「危機感はつねに感じている」

 浅野にしても、現在はアウトサイドとFWのバックアップ役に甘んじているが、11日の国内リーグ・インジア戦で今季初ゴールを決めるなど、着実に調子を上げている。

「得点を取れてよかったですけど、チームでもまだまだチャンスがある中で結果を残せている方ではないので、危機感はつねに感じてます。だからこそ、こうやって代表に合流した時はチャンスを絶対に決めないといけないと思います」と彼はより自覚を強めている。

 ご存じの通り、彼にはスピードという絶対的武器があるものの、フィニッシュの精度という大きな課題も残されている。そこが2次予選4試合連続ゴールと森保ジャパンの新エースにのし上がった同じリオデジャネイロ五輪世代の南野との違いだろう。ゴール前での冷静さや落ち着きを身に着け、決定力を高めていけば、原口や伊東純也らと勝負できるだけのポテンシャルはある。その力を今回のベネズエラ戦で改めてアピールしていく必要がある。

「チームでも左をやっていますけど、もし前で使われるなら前の選手に求められることをやればいいですし、サイドならいつも通りの部分を出すだけ。特にポジションがどうという意識はないです」と本人は持ち前のユーティリティ性を存分に生かしながら、指揮官の要求に応えていく考えだ。

「完全復活へ大きなきっかけ」

 いずれにせよ、井手口と浅野はロシア落選の屈辱を晴らし、3年後のカタールワールドカップをつかまなければならない。その熱い思いは共通している。日頃、あまり感情を表に出さない井手口も「(ロシアで落選した時は)絶対に見返してやるって気持ちになった。『ああいう経験があったからよかったね』って言ってもらえるような結果を出していければいいと思っています」と神妙な面持ちで話していた。バックアップメンバ―としてロシア大会直前のゼーフェルト合宿に帯同しながら、当時所属のリーズの意向で代表を離れた経験はやはり重いのだ。

 浅野はもっと大きな悔しさを胸に秘めているはずだ。ベースキャンプ地・カザンまで赴き、岡崎慎司が負傷で出場が危ぶまれたため、初戦・コロンビア戦まで代表に帯同した。その思いをこれからの代表活動に生かさなければ意味がない。

 ベネズエラという強敵との一戦を完全復活への大きなきっかけにすること。それこそが、2人に託される今回の重要命題だ。

(取材・文:元川悦子)

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