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相次ぐ「FIRE卒業」宣言――日本でFIREって本当に実現可能?

マイナビウーマン

ライフ・美容

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今回のお話「FIREってアラサーから目指しても実現可能?」

近年、FIREが話題ですが、最近はFIREを諦めて復職する人のニュースも……。結局、いくらの資産があれば早期引退は実現可能なのでしょうか。サイドFIREなんて言葉も耳にすることが増えた今、「アラサーから目指すFIRE」について考えます。

■そもそもFIREって何?

「FIRE」とは「Financial Independence, Retire Early」の頭文字を取ったもので、直訳すると「経済的に自立して早期リタイアをすること」を意味します。

欧米の新しいライフスタイルで、昨今それが日本でも取り入れられるようになってきています。少数ではありますが、40代くらいで早期退職して、残りの人生を謳歌している方も。

とはいえ、最近の物価高で挫折してしまう人が多いのも現状。最近は、収入源は資産運用の運用益だけでリタイア後も豊かな生活を続ける「ファットFIRE」よりも、「サイドFIRE」と呼ばれる人たちが増えているんです。

「サイドFIRE」とは、ある程度の資産形成をしながら、空いた時間に働いて自分の好きなことをしながら老後まで過ごすといったライフスタイルのことをいいます。

アメリカでは「バリスタFIRE」などとも呼ばれています。労働はしていますが、給料に固執しているわけではありません。

■サイドFIREに向いている女性は?

サイドFIRE(以降FIRE)に向いているかを判断するポイントとしては、大きく2つ挙げられます。

1.節約生活を苦に感じず続けられるか
2.ある程度資産を積み上げて、それを運用する力があるか

十分な資産があるファットFIREとは異なり、FIREを目指すには、節約生活は必須になってきます。そして節約するだけでなく、そこで浮いたお金を運用していく必要もあります。自分が働くというよりは、お金に働いてもらうという感覚です。

FIREは年間支出の25倍、資産形成ができれば実現できるといわれています。今の月間支出が20万円、年間支出が240万円の場合は、240万円×25倍=6,000万円あればいいでしょう。

しかし、この6,000万円をそのまま使っていくと、25年前後で使い果たしてしまうことになります。女性の平均寿命は87.57歳と長寿のため、長生きすることを想定すると、節約だけではなく、しっかりと資産運用していくことも大切です。

パートナーがいる方は、相手の理解を得ないと、そもそもFIREを目指すこと自体が難しくなってきます。さらに子どもが生まれると、育児にかかるお金にも影響します。

今後もひとりで生きていくことを決めていて、普段からあまりお金を使わない方、ミニマリストの方、物欲が無い方、自炊が好きな方、家庭菜園をして収穫物を保存するなど丁寧な暮らしが好きな方、日頃からマネー・投資雑誌を読むなど、投資運用に興味がある方が向いています。

■FIREを目指すなら、今やるべきこと

FIREを目指すためには、まずはこの3つから取り組みましょう。

1.収入を増やす
2.節約をする
3.投資をする

前述のとおり、早期リタイアするためにはまとまったお金が必要になります。そのためには、現役時代に収入を増やしたり、節約したりして浮いたお金を投資運用に回していかないと、なかなか厳しいです。これは、どのタイプのFIREを目指すにしても共通して言えることです。

ただし、FIREを目指す上で気をつけなければいけないこともあります。FIREを目指した投資運用を謳って、よく分からないセミナーにお金を支払わされる詐欺の手口があるのも事実です。

マネーリテラシーが備わっていないと、何が怪しいものなのか判断することが難しくなります。投資に近道は無いと思った方がいいでしょう。おいしい話に食いついてはいけません。投資運用をしていない人は、まずは投資信託などを購入して、長期にわたって積み立てていきつつ、お金がお金を生む仕組みを作り上げることが現実的といえるでしょう。

また、独身女性はマンションを購入した方がいいという話もあります。しかし、ここにも落とし穴があるので要注意。

住めなくなったら、今度は貸せばいいといいますが、住宅ローンを借り換える必要があるので金利が高くなってしまいます。軽々しく購入していいものではないので、よく考えましょう。もちろん、住宅ローン完済後にその物件を賃貸に出せば、大家さんになり賃料収入を得ることができ、これもお金がお金を生む仕組みと言えるでしょう。

アラサーの女性が今からFIREを目指すのは無謀ではありません。しかし、実現するためには節約生活とマネーリテラシーが求められます。“おいしい話”は注意し、堅実に積み立てていく意志の強さが最も重要かもしれません。

令和のマネーハック66

今の日本では「サイドFIRE」なら実現できるかも? “うまい話”には注意し、コツコツと節約と積立を続ける必要あり。

(監修:丸山晴美、取材・文:高橋千里、イラスト:itabamoe)

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