7月4日は「梨の日」です。2004年に二十世紀梨の名産地として知られる鳥取県東郷町(現在の湯梨浜町)の「東郷町二十世紀梨を大切にする町づくり委員会」が、「な(7)し(4)」(梨)と読む語呂合わせにちなんで制定しました。
みずみずしい食感が特徴的な梨ですが、どのような栄養素が含まれているのでしょうか。梨を食べるメリットやお勧めの食べ方などについて、管理栄養士の桜井このさんに教えていただきました。
生ハムやクリームチーズと一緒に食べるのがお勧め
Q.梨にはどのような栄養成分が含まれているのでしょうか。梨を食べるメリットも含めて、教えてください。
桜井さん「梨には食物繊維やアスパラギン酸、カリウムなどが豊富に含まれています。梨に含まれる食物繊維は『不溶性食物繊維』という種類のもので、腸の蠕動(ぜんどう)運動を活発にする整腸作用が期待できます。また、むくみ予防に効果的なカリウム、疲労回復や利尿作用による老廃物の排出を手助けするアスパラギン酸などの効果によって、夏バテ予防にも一役買ってくれる果物の一つですね」
Q.品種によって、栄養成分の含有量に差があるのでしょうか。
桜井さん「日本でよく栽培されている『和梨』に関しては、栄養価の違いはほとんどありませんね。和梨やアジア圏で栽培される梨は丸くてシャリシャリとした食感を楽しめて、ほどよい酸味と甘みを感じられます。
また、ラ・フランスなどでおなじみの洋梨も形や食感が日本の梨とは異なりますが、栄養成分の観点から見てみると、糖質とカロリーがやや高いものの、実は大きな違いはありません」
Q.梨の栄養成分を効率的に摂取できる食べ方について教えてください。
桜井さん「梨には加熱すると壊れてしまうビタミンCや消化酵素なども含まれているため、栄養を積極的に摂取したいなら生で食べることをお勧めします。そのまま食べるのはもちろん、サラダに入れたりすりおろしてソースとして使ったりすることもありますね。
また、生ハムやクリームチーズと一緒に食べると、梨には含まれないタンパク質なども同時に摂取できるため、栄養バランスがよりよくなるのでお勧めです」
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梨は水分が多い果物ですが、食物繊維やカリウムなど体にうれしい栄養成分がしっかりと含まれています。シャキッとした食感が食べやすく、夏から秋にかけて旬を迎える梨をぜひ食べてみてはいかがでしょうか。
オトナンサー編集部