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国産哨戒機を動かすのに欠かせない整備補給隊 国際演習で優勝した際に機体のメンテナンス方法とは? 実は以前の機体よりも楽になった!?

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機体が万全に動くように支える仕事

 アメリカ海軍主催の多国間共同訓練「シードラゴン2026」で、通算3回目の優勝を果たした海上自衛隊第3航空隊は、P-1哨戒機を運用する部隊として日本周辺の海上を見守っています。しかし、機体が万全な状態でなければ、そうした任務を遂行することはできません。その機体の可動を支えているのが、第4整備補給隊です。

Large figure1 gallery2厚木基地の格納庫内のP-1(乗りものニュース編集部撮影)

 まず、P-1は同機の先輩機に当たるP-3Cと比較して、整備そのものは行いやすいと整備隊長は明かします。

「P-1整備情報端末という、ノートパソコンが搭載されていますが。それを見ることによって、例えば航空機に搭載されている各種機器とかの作動状態をリアルに確認することができるようになりました。また、機器等に不具合が発生したときに、どの系統に不具合があって『何を見なさい』という具体的な指示まで出ますので、故障探索に関する作業工数自体はかなり減少しています」(整備隊長)

 P-3Cの場合は、故障が発生した場合、担当特技や故障部位にもよりますが、まず配線図を見ることから始まっていました。アナログ的に、どの配線がどうつながっていて、この配線から電源が通ると何が起動し、動作が正常か否かを確認するという、かなり手間のかかる作業でした。現在は、その原因のおおまかな状態を機体側の端末が判断してくれる形になっています。また、タブレットやノートパソコンのように機外に取り出してチェックを行うことも可能です。

 厚木基地で日常的に行われている整備業務としては、機体を飛行させるための飛行前後のメンテナンスである「飛行前後点検」があり、これは機体を出動させるために毎日行っています。ほかにも、飛行時間に応じた計画整備(定期整備、定期検査)といったものがあります。

「定期整備、定期検査は、何か月に1回サイクルで実施する項目、何時間フライトしたら実施するという整備項目がそれぞれ決まっていますので、それに基づいた整備検査内容というのを、数日間かけてじっくりとやっていくというような形をとっています」(整備隊長)

海上で運用するからこそ気を付けなければいけない点とは?

 また、部隊で一定の期間使用した後、オーバーホールを行うこともあるようです。

Large figure2 gallery3機体の特性を説明する整備隊長(乗りものニュース編集部)

「機体や機器等については、我々が部隊でオーバーホールをすることはありません。機体は一定の使用時間を経過するごとに(定期修理のために)製造(修理)会社に預けて、数年かけて会社でオーバーホールしてもらって、また部隊に帰ってくる。という、そのサイクルを繰り返しているといいます」(整備隊長)

 海上を比較的低い高度で飛行する哨戒機には、海風などに含まれる塩分による腐食への対策も重要です。

「厚木基地にはウォッシュラックという機体洗浄装置がありますので、必ずフライト後、そのウォッシュラックで機体をまず洗浄する。これがまず対策のひとつですね。それによって機体全体の防錆、塩分を取り除くため、水で洗い流しています。また、定期的にエンジンの中に水を通して、エンジン本体の中の洗浄を実施しています。あとは前述のとおり、計画整備における各検査項目に防錆作業を行いなさいというのがありますので、その項目に基づいた各特技の防錆作業をやって、維持・管理をしています」(整備隊長)

 なお、シードラゴンの際には、通常の計画整備のほかにも、派遣に合わせた整備が行われたとのことです。

「通常の計画整備、いわゆる定期検査に合わせて、派遣前整備を実施しました。海外に行った場合、国内でできることをしっかりと計画し、通常の整備に加えてさらに念を入れて、細かいところもしっかり見て、万全を期すような形で派遣をするというような形をとりました。(訓練場所の)グアムでは、日本が使用する駐機位置(スポット)上で、飛行前点検に細心の注意を払い、搭乗員が、飛行作業に集中できるよう、いつも以上に心がけました」(整備隊長)

 必要な機材は、別途、輸送機などで運ぶことで、整備を実施したそうです。遠隔地でも変わらず航空機を最良の状態に保つために、現地で頑張る整備員に加えて、日本から支援する隊員がいたからこそ、今回の優勝につながったともいえます。

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