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サントリー「金麦」ビール化で過去最多ペース 「プレモル」「サン生」とのすみ分けは? 担当者に聞く

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第三のビールからビールへと格上げされた「金麦」シリーズ
第三のビールからビールへと格上げされた「金麦」シリーズ

第三のビールからビールへと格上げされた「金麦」シリーズ第三のビールからビールへと格上げされた「金麦」シリーズ

 10月の酒税改正により、ビール、発泡酒、新ジャンルの350ミリリットル当たりの酒税が54.25円に統一されました。これによりビールの酒税は約9円下がりましたが、発泡酒と新ジャンルの酒税は約7円上がりました。そのため、ビール会社の中には第三のビールをビールに格上げして販売する動きもあります。

 サントリー(東京都港区)は第三のビールからビールにリニューアルした「金麦」「金麦〈糖質75%オフ〉」を10月6日に、「金麦〈豊潤〉」を同月13日にそれぞれ発売しました。2025年9月にビール化を発表し大きな話題となりましたが、発売後の売れ行きはどのような状況なのでしょうか。また「ザ・プレミアム・モルツ」「サントリー生ビール」など、他のビール商品とどうすみ分けしていくのでしょうか。サントリーの担当者に聞きました。

酒税改正で「第三のビール」から格上げ 新ジャンル価格帯を維持

 もともと「金麦」は「日々おいしく飲める新ジャンルをつくりたい」という狙いで、サントリーが2007年6月に発売。「澄んだ後味」「どんな食事とも合う、バランスの取れた味わい」をテーマに麦芽と天然水を使用し、丁寧に仕上げ、ロングセラー商品となりました。

 金麦をビールに格上げした理由は、今回の酒税改正だったということです。同社はビール類の最低価格が上がることで消費者のビール離れを懸念。低価格で高品質な酒の需要があることから、ビール化に向け開発を進めてきたといいます。

 ビール化に伴い、同社は麦芽の使用比率を50%以上に向上させ、これまで金麦で使用していた小麦スピリッツの添加をやめました。

 酒税改正で発泡酒や新ジャンルといった「エコノミーカテゴリー」の市場が半減し、ビール類市場の縮小が予想されるため、ビールに格上げ後も、増税分の反映のみにとどめ、新ジャンルの価格帯で販売しています。市場の想定価格は350ミリリットル缶で税込み206円程度です。

「味を変えないで」消費者の本音と開発の葛藤

 金麦をビールに格上げすると発表後、消費者からはどのような声があったのでしょうか。

 同社マーケティング本部 ビール・RTD部課長の斎藤圭世さんは「事前のお客さま調査では、多くのお客さまから『発泡酒価格帯を維持したままのビール化』に対し『ビール好きとして、ちゃんとしたビールになるのはうれしい』『おいしくなるなら大歓迎!どんな味が楽しめるのか、待ち遠しい』といった、ポジティブな声を多くいただきました」と振り返ります。

 一方で、「味わいに関しては、大きく変えてほしくないという声が多く、もともとの金麦の特長である“澄んだ後味”や“どんな食事とも合う、バランスの取れた味わい”を維持してほしいという要望を多数いただきました」と述べ、「中味の設計を大きく変えるのではなく、あくまで金麦らしい味わいの骨格を維持しながら、ビール化する選択をしました」と教えてくれました。

 具体的には、麦芽比率を上げたことで麦のうまみ、飲み応えを強化しつつ、金麦本来の澄んだ後味と両立させているといいます。

発売1週間で200万ケース突破 サントリー過去最多のペース

 ビール化した金麦の売れ行きを聞くと「『金麦』『金麦〈糖質75%オフ〉』の出荷数量は、発売から1週間となる10月13日時点で、年間計画の約3割に当たる200万ケース(633ミリリットル×20本換算)を突破しました。『金麦』は、発売1週間後時点の販売数量が、サントリーのビールとして過去最多となります」と教えてくれました。

 最後に、金麦を「ザ・プレミアム・モルツ」や「サントリー生ビール」のような他のビール商品と、どのようにすみ分けしていくか聞きました。

 斎藤さんは「ビール化した金麦は、主に発泡酒や第三のビールを飲むお客さまに対して提案していくものであり、他のビールブランドとは位置づけが明確に違うと考えています」と述べつつ、「サントリー生ビールは、“グッとくる飲みごたえと飲みやすさ”や『生ビール』想起といった点にご好評いただいています。ビール化した金麦は、『手ごろな価格で満足感のあるビールを楽しみたい』というお客さまのニーズにお応えしていきます」と話しました。

 また「同じビールカテゴリーの商品である以上、一定の重複購入の可能性はありますが、それ以上に価格の変化をきっかけにビール類市場から離れてしまうお客さまをつなぎ留める効果の方が大きいです。複数のブランドのビールを展開し、異なるニーズに応えることで、ビール類市場全体の活性化につなげていきたいです」と抱負を語りました。

オトナンサー編集部

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