銀座のKK線こと東京高速道路の廃止と、これに接続する首都高八重洲線の長期通行止めが発表。銀座のタクシーに親しまれた高速道路の入口が一気に減ります。
新橋や銀座の街角から「高速へ」行けなくなる!?
銀座の高速道路があと半年で、大きく変わります。2025年4月上旬に、「KK線」こと東京高速道路が廃止され、これに接続する首都高八重洲線が約10年間の通行止めになります。
KK線と八重洲線をつなぐ西銀座JCT。この区間も廃止となる(乗りものニュース編集部撮影)。
KK線は首都高と一体となりネットワークを形成していますが、この廃止に伴い、銀座周辺に所在する計8つの出口、入口が利用できなくなります。銀座周辺で営業するタクシーなどは、ルート変更を余儀なくされるため、大きな影響を受けそうです。
今回の変更は、首都高C1都心環状線の「日本橋区間」の地下化に伴い、環状機能を確保するための代替ルート建設の一環。八重洲線はC1とつながる地下の新線「新京橋連結路」と接続し、環状路の一部となるため、その工事のため2025年4月上旬から2035年度までの予定で通行止めとなります。
また、銀座を貫くKK線は自動車専用道としての役割を終え、緑道となることから、八重洲線の通行止めに合わせて「廃止」となることが決まりました。
これに伴い、次の出入口が廃止もしくは長期閉鎖となります。
●出口
・八重洲(八重洲線)
・丸の内(八重洲線)
・新橋(KK線)
・新京橋(KK線)
●入口
・八重洲(八重洲線)
・新橋(KK線)
・土橋(KK線)
・西銀座(KK線)
代替はあるの?
なお、C1の京橋JCTとKK線をつなぐ区間は、首都高の路線図では案内されない「首都高8号線」ですが、ここから地上に下りる東銀座出口だけは存続し、現在の8号線は実質的にC1の出口ランプとして機能することになります。
八重洲線の汐留も出入口とも存続し、やはりC1と八重洲線をつなぐ汐留JCTが実質的に出入口ランプとしてのみ残る形となります。
JR新橋駅に近い新橋や土橋、西銀座といった入口が廃止され、銀座周辺の入口はC1に並行する昭和通り・海岸通り沿いに限られることとなります。出口については、首都高から銀座周辺へ向かう場合、C1内回りなら汐留、銀座、京橋、外回りなら宝町、東銀座、銀座で降りることが考えられます。
この状態が永続的に続くかといえば、そうでもありません。以下の代替入口も新設される計画です。
C1外回りの京橋入口。この入口は存続する(乗りものニュース編集部撮影)。
●首都高八重洲線(新京橋連結路)
・丸ノ内(仮称、北行き)
●首都高C1都心環状線
・新富町(C1外回り)
丸ノ内入口はKK線の西銀座JCT付近に新設し、KK線土橋、新橋の代替として北方向のサービスを確保するためとされています。新富町は、現在の新富町出口を入口として改築し、京橋入口の代替となる計画です。
また、銀座付近からお台場方面へ通じる「10号晴海線」の未開通区間についても、今回の変更に合わせて事業化すべく計画が進められていますが、その途上には「築地」出入口(仮称)が設けられるとされています。
ただし、いずれの代替出入口も、新京橋連結路の完成する2035年度頃か、それ以降となるため、しばらく銀座周辺の出入口は一部に限定される状況が続くと考えられます。