いろいろつないで45km「木曽川右岸道路」
長野県木曽建設事務所が2026年9月29日、「木曽川右岸道路」の工事状況を公式Xで紹介しました。木曽エリア唯一の国道である国道19号の対岸に45kmもの並行県道を通す壮大な事業です。どこまで進んだのでしょうか。
大桑~殿地区では木曽川右岸から左岸の国道19号に接続する区間の工事が行われている。大桑村内では国道19号を活用する区間が3.0kmある。手前はJR大桑駅(画像:長野県)
JR中央本線が通る長野県塩尻から岐阜県中津川にかけての木曽谷エリアは、中央道が山を隔てた伊那谷を通過していることもあり、木曽川左岸を通る国道19号が唯一の幹線道路です。このルートは基本的に2車線ながら、トラックがガンガン走り、非常に流れが速いことから「木曽高速」と通称されるほどですが、事故や災害などで国道19号が通行できなくなった場合のリスクとも隣り合わせとなっています。
そこで、災害時などに備え、右岸に広域な代替路を構築する事業が進められています。
木曽川右岸道路は、単純に一本の新しい道路を造る事業ではありません。このうち現在進められている「南部ルート」は、全体延長を木曽町から南木曽町までの45.0kmとし、既存道路を活用しながら、必要な区間に新しい道路や橋、トンネル(計22km)を加えていく計画です。
45kmのうち現時点で完成済み区間は29.4km、事業中区間は4.7km、未着手区間7.7km、このほか一部で国道19号を利用する区間(3.0km)もあるので、厳密にいえば全て右岸を通るわけでもありません。
新設区間は北側からすでに登玉~和村地区(上松町~大桑村、3.2km)、殿地区(大桑村、0.3km)、川向地区(南木曽町、1.8km)が開通しているほか、南木曽町の県境に近い田立では新しい橋と道路の工事が完成し、2025年3月に一部供用が始まりました。
そして現在工事中なのが、和村橋(大桑村、約0.4km)、大桑~殿(大桑村、0.4km)、殿~阿寺(大桑村、約0.8km)、読書ダム~戸場(大桑村~南木曽町、3.6km)、高瀬橋(南木曽町、約0.2km)です。
なかでも長い読書ダム~戸場では延長943mの1号トンネルをはじめ、橋梁とトンネルが連続する山間部ならではの道路建設を見ることができます。また、南木曽町の田立工区は2025年3月開通部から岐阜県境に至る0.3kmも事業化されました。
これらの区間は2007年度の事業化から時間をかけて進められてきました。現在、県は重点事業に位置づけています。
