日本では「国民食」ともいえるラーメン。ハワイでも人気のようですが、日本人にとって目下の問題は、そのお値段です。
チップも含んだお値段です
海外旅行者にとって、悩みのタネとなっているのが「円安」です。2024年7月11日の円相場は「1米ドル=161円」と驚異的な数値。これに加えて、アメリカをはじめとする各国では物価高騰も急速に進みつつあり、まさにダブルパンチ状態といったところ。
「ラーメンなかむら」の外観(稲葉義泰撮影)。
そんな「円安」と「物価高」の影響は、日本人にとっての「THE海外旅行先」と言っても過言ではないであろうアメリカのハワイでも、実感することができました。筆者がハワイを訪れた6月28日の円相場は「1米ドル=160円」。ホテルを出て、夜のホノルル市内を歩いていると、日本語で「ラーメン」の文字が目に入りました。
引き込まれるように入ったそのお店は「ラーメンなかむら」。あのキャスターの小倉智昭さんが経営されているお店だそうです。奥行きのある細長い店内には、U字型のカウンターに座席が20席ほど配置されていて、日本でも見かける「昔ながらの町中華店」という雰囲気です。
店のイチ押しは「オックステールラーメン」。いわゆる「牛テール」のことで、「牛骨ラーメン」と言い換えればわかりやすいかもしれません。せっかくの機会なので、オックステールラーメンにチャーハンをつけたセットを注文することにしました。
オックステールラーメンは、あっさりとしたなかに牛骨のダシが香る塩味ベースのスープに、麺は中太の縮れ麺、具はネギ、モヤシ、セロリ、ニンニクチップ、それにメインの骨付きの牛テール肉がたっぷりと鎮座しています。
牛テール肉は、「付属のお皿に醤油とすりおろし生姜を混ぜたタレをつけてお召し上がりください」とのことで、早速頂いてみました。あっさりとしたスープが麺によく絡み、よく煮込まれた牛テール肉はとても柔らかく、まさに麺・スープ・具の「三味一体」。セットのチャーハンもパラパラで、まさに日本の町の中華料理店で食べる味そのもの。大満足でした。
さてお会計。オックステールとチャーハンのセットは税込み34.24ドル、これにチップが加わって41ドルとなりました。日本円だと「6624円」です。それでも筆者の心に後悔の2文字は微塵もありませんでした。