「施工不良」で手戻りしたトンネル、開通へ
和歌山県は2026年8月3日、串本町と那智勝浦町のあいだで整備を進めていた県道長井古座線「八郎山トンネル」が9月20日に開通すると発表しました。
建設中の八郎山トンネル(画像:和歌山県)。
海沿いの国道42号から山間部へ分け入る県道どうしをつなぐ約3.4km、2車線のルートが全通します。今回開通部は約2km、うち0.7kmが町境の八郎山トンネルです。災害時における国道42号の代替路となることが期待されています。
この八郎山トンネルは2023年12月の供用予定から、約3年遅れの開通となります。というのも、施工の「手戻り」があったためです。
トンネルの引き渡し後、照明設置工事の際に覆工コンクリートに空洞が存在していることが判明。そのため全ての覆工コンクリートを一度撤去し、支保工が正しく設置されているかを直接確認するといった工程を経ています。支保工のズレ、インバートコンクリートの厚さ不足や、請負者が吹付けコンクリート圧の測定を行わずに虚偽のデータを提出したことなどが明らかとなりました。
県は「きわめて杜撰な工事であり、補修・補強で対応できるレベルではないことが判明したことから当初設計通りのトンネルを建設し直すことが妥当であるとの結論に至った」としています。
請負者の費用負担で2026年1月に覆工コンクリートの再施工が完了し、有識者による技術検討委員会でも再構築後の健全性を確認、さらに県も出来形や品質の適性を確認したうえで、今回の開通に至りました。
