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こ、これがRORO船!? 未来感あふれるコックピットの最新鋭船 でも「屋根が無ェ!!」一体なぜ?

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屋根なしは使い勝手を追及した結果?

 2026年4月22―24日に東京ビッグサイト(東京都江東区)で開かれた国際海事展「SEA JAPAN」にて、499総トン型内航RORO船「しーかーご2」を公開しました。各種のデジタル技術を採用した最新鋭のRORO船(トレーラーなどが自走で船内へ入れる貨物船)の実船が、ビッグサイト横の岸壁にてお披露目されました。

Large figure1 gallery47SEA JAPANで公開された「しーかーご2」(深水千翔撮影)

 同船は内航ミライ研究会から発足した株式会社SIM-SHIP(東京都港区)と、船を保有する和幸船舶(神戸市)が展示。内航ミライ研究会が開発したコンセプトシップ「SIM-SHIP3 mk1」に当たり、着座式のブリッジや陸上サポートシステムなどさまざまな新機軸が導入されています。

「しーかーご2」は福岡造船グループの、ふくおか渡辺造船所(長崎市)で建造され、2026年1月に引き渡されました。船体側面に大きく書かれた「Sea Cargo 2」の文字は書家の紫舟さんによる揮毫です。

 サイズは全長72.39m、幅13.53mで、総トン数は495トン。航海速力は18ノット(約33km/h)です。定員は30人で、船員8人に加えてトラックドライバーなどの旅客12人、その他10人を乗せることができます。居住区はホテル調をイメージした間接照明を取り入れたほか、女性が乗船することも考慮して、専用の区画も用意しました。

 船首から船尾にかけてトレーラーやトラック、コンテナなどを積載できる開放型の車両甲板が設けられ、左舷後部にはRORO荷役を行う大型のランプドアが備えられています。一般的なフェリーやRORO船のように車両甲板へ屋根をつけなかったのは、小規模な地方港へ入港できる運用の柔軟性と、顧客の求めに応じて大小さまざまな積み荷を運べる汎用性を両立させる必要があったからです。

「500総トン未満の船しか入れない地方港は多い。どうしてもそこを押さえたかった」と、和幸船舶の安井和弥社長は振り返ります。

「まず500総トンは絶対に切ってくれというのが第一条件で、そのため開口部は大きく取らざるを得なかった。特に当社は高さが14mにもなる港湾の荷役機械も積むため、それに対応した屋根を付けようとすると、総トン数が相当増えてしまう。また、危険物輸送の許可も取りたかったので、暴露(開放)構造にする必要があった」

まるで「デジタルコックピット」な船内

「しーかーご2」の最大の特徴はデジタル化されたコックピットにあります。周囲にモニターを配置することで、着座状態での監視もできる集中操舵コンソールを採用。さらに航海計画を支援する古野電気の「プランニングステーション」といった他の内航船とは一線を画す最先端の機器がブリッジに備わっています。

 SIM-SHIPで専務を務めるSKウインチの曽我部公太社長は「運航に必要な情報を統合し、表示・操船を全てできるようにした。デジタルコックピットと言えるぐらい、デジタル機器をたくさん積んでおり、内航船の新たな姿になってほしいと思っている」話しています。

 モニターには海図やレーダーだけでなく、船内の各所に設置されたカメラの映像を映すことも可能で、離着桟や荷役作業、航行中の状況などを一目で把握が可能です。このモニターはブリッジだけでなく船長や一等航海士の船室、サロンにも置かれており、表示の確認だけでなく操作も出来るようになっています。

陸と船をつなぐ「RIKU-SAPO」

 また、「しーかーご2」には「SIM-SHIP」が開発中の陸上サポートシステム「RIKU-SAPO」が搭載されています。

Large figure2 gallery48「しーかーご2」のブリッジ(深水千翔撮影)

「主機関やバラストの監視状態など各種機器のデータを収集し、ただ並べるだけでなく統合した画面を作って、今の船の状況を一目で見てわかるようにした」(曽我部社長)

「RIKU-SAPO」のモニターでは、例えば燃料消費と平均船速、運航距離、運航時間のグラフを並べて表示できます。これはエンジンメーカーや航海機器メーカーの垣根を越えたからこそ実現できたもので、航続距離に対する燃料消費量の比較など簡易的な解析を可能にしました。

 さらに、スターリンクによる高速インターネット通信と組み合わせ、日々の詳細な運航データを陸上のオペレーターと共有することで、気象・海象や船の特性に応じた効率的な配船へと繋げていくこともできます。

 最先端の内航船である「しーかーご2」について安井社長は「日本全国どこへでも行く」と話しており、今後は東京港や横浜港で見かける可能性があります。

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