まいにちニュース ニュースを読んでいいねして、毎日たのしくポイントゲット!
  • まいにちニュース
  • 【戦国武将に学ぶ】島左近~関ケ原に名を残した「治部少に過ぎたるもの」~

【戦国武将に学ぶ】島左近~関ケ原に名を残した「治部少に過ぎたるもの」~

オトナンサー

ライフ・美容

0

浮世絵「太平記英勇伝 四十 嶋左近友之(部分)」(東京都立中央図書館特別文庫室所蔵)
浮世絵「太平記英勇伝 四十 嶋左近友之(部分)」(東京都立中央図書館特別文庫室所蔵)

 島左近といえば、石田三成の軍師として有名ですが、実像については不明なところが多く、謎に満ちた人物です。いつ、どこで生まれたのかも分かっていません。父親の名も不明です。出身地については、大和(奈良県)とする説、近江(滋賀県)とする説がありますが、どちらも決め手はありません。

秀吉も驚く「主君と同じ石高」

 左近というのは通称です。官職の一つ、左近将監の略称だと思われますが、これもはっきりしていません。名乗り、すなわち諱(いみな、本名)についても諸説があり、勝猛(かつたけ)、清興(きよおき)、友之(ともゆき)といったところが知られています。最近、清興と署名した文書が発見されましたので、清興は確実といっていいでしょう。ただ、当時は、一生の間に何度も名乗りを変えている人がいますので、もしかしたら、勝猛や友之を名乗っていた時代があったのかもしれません。

 履歴として、ある程度はっきりしているのは、三成に仕える前、大和の戦国大名筒井順慶に仕えていたという点です。単なる家臣ではなく、重臣であり、同じく重臣だった松倉右近とで、「右近左近」と並び称されていたといいます。

 では、そんな左近がどうして三成に仕えることになったのでしょうか。契機となったのが、1584(天正12)年の筒井順慶の死です。順慶の死後、跡を継いだ養子の定次とは折りあいが悪く、筒井家を出奔しました。このような場合、当時は、左近のような名の知れた武将の再就職は簡単だったのですが、左近にはなかなか声がかからず、しばらく浪人しています。おそらく、筒井家で相当な高禄(こうろく)を得ていたからではないかと思います。

 そんな左近に声を掛けたのが三成だったのです。三成はその頃4万石をもらっていましたが、その半分の2万石を与えて、左近を招いたといいます。それを聞いた豊臣秀吉が「君臣の禄相同じといふこと昔より聞きも伝えず。いかさまにも其志ならではよも汝(なんじ)には仕へじ」、つまり「主君と家臣の石高が同じとは、聞いたことがない」と、驚いたという話が、江戸中期の儒学者、湯浅常山の「常山紀談」に見え、広く知れ渡っています。

 本当に4万石の半分を与えたかどうかは、確かな史料で裏付けることはできませんが、奈良興福寺の僧の日記「多聞院日記」によって、少なくとも1592(文禄元)年以前には、三成に仕えていたことはうかがえます。

 なお、島左近というと、どうしても三成の軍師としての働きが注目されていますが、残された文書からすると、軍師というだけでなく、一人の重臣として、三成の領内支配にもタッチしていたことが分かってきました。領内の年貢徴収に関わる文書に、三成の重臣山田上野介、四岡帯刀とともに「島左近」の名前が出てくるからです。

負傷しながらも前線へ

 でも、やはり、左近の名を高めたのは1600(慶長5)年の関ケ原の戦いでの働きでしょう。9月15日のこの日、左近は三成軍の先陣として、三成の本陣が置かれた笹尾山の前に陣取り、そこに東軍の黒田長政、細川忠興、加藤嘉明らの諸隊が攻めかかり、激しい戦いとなりました。

 笹尾山には馬防柵(ばぼうさく)と竹矢来(たけやらい)が組まれていましたが、左近率いる石田勢は、柵と竹矢来の外に出て戦ったといわれています。敵の攻撃が弱いとみての作戦だったのですが、出たところを黒田勢が横から攻撃したため、石田勢は大混乱に陥り、左近自身も負傷してしまいました。

 左近は手当てをして、再び柵外に出て戦いましたが、この2度目の突撃の後、左近の姿は見えなくなります。「治部少(じぶしょう、三成)に過ぎたるものが二つあり、島の左近と佐和山の城」とうたわれた左近の最期でした。生年不詳ですので、享年も不明です。謎多き人物ですが、関ケ原に名を残した武将の一人であることは、確かな事実です。

静岡大学名誉教授 小和田哲男

関連記事

※関連記事はポイント加算対象外です。

実はこの瞬間、お小遣いが稼げていました。

ニュースを読んでるだけで、お小遣いが貯まってたとしたら?そんなうまい話があるわけないと思いますか?実は本当なんです。

ECナビでは好きなニュースを読んでポイントを貯めることができるのです。

ポイントの貯め方はニュースを読む以外にも、アンケート回答や日々のネットショッピングなどいろいろ。

座談会に参加して6,000円!?

気になってたクレジットカードを発行して10,000円!?

いつものネットショッピングのポイントが実質倍に!?

※貯まる金額は一例です。

貯まったポイントは現金やAmazonギフトカードなどに交換できます。

運営実績も20年以上!900万人以上の方がポイントを貯めています。毎日好きなニュースを読んでお小遣いを貯めてみませんか?

無料会員登録はこちら

まいにちニュースの使い方

  1. 1.興味のある記事を選ぶ。
  2. 2.記事を読む。
  3. 3.いまの気分を表そう。
  4. 4.ポイントゲット

「まいにちニュース」について

ルール説明
  • ニュース記事を読み、4つの気持ちの中からいずれかを選ぶと最大で3ポイントがもらえます。
  • 2記事目、4記事目、5記事目に即時でポイントがもらえます。
  • パソコン版とスマホ版それぞれで1日3ポイント、あわせて6ポイントがもらえます。
  • ポイントをもらうのに有効なクリックは、各記事につき1回までです。
  • 毎日午前3時に日付が更新されるため、午前3時前の閲覧は前日分として扱われます。
注意事項
  • 各記事ページにある「関連記事」はポイント加算対象外です。
  • ニュース記事の更新は随時行われます。