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邪魔で迷惑…隣家の「木の枝」が自宅敷地に越境、勝手に切っちゃダメ? 弁護士が明かす「自ら切れる」3つの条件とは

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隣家から伸びている木の枝は切ってもOK?(画像はイメージ)
隣家から伸びている木の枝は切ってもOK?(画像はイメージ)

隣家から伸びている木の枝は切ってもOK?(画像はイメージ)隣家から伸びている木の枝は切ってもOK?(画像はイメージ)

 隣家の木の枝が自宅の庭や敷地内まで伸びており、困った経験はありませんか。枝が伸び続けるのを放置すると落ち葉が大量に落ちたり、自宅の壁や窓などを傷つけたりするケースも少なくありません。この場合、勝手に切ると法的責任を問われる可能性はあるのでしょうか。芝綜合法律事務所の牧野和夫弁護士に聞きました。

2週間以上過ぎても返事がない場合は切ってOK

Q.隣家の木の枝が自分の家の敷地に入り込んでいる場合、切ってもよいのでしょうか。

牧野さん「これまで隣家から越境した枝に対しては『隣家の所有者に枝を切ってもらうお願いをして切ってもらう』しか方法はなく、越境された土地の所有者が自ら枝を切ることができませんでした。しかし、民法233条の『竹木の枝の切除および根の切り取り』が改正され、2023年4月1日より一定の条件を満たす場合には、越境された側が自ら枝を切り取ることができるようになりました。

改正法のもとで、越境された土地の所有者が枝を切除できる条件は、次のいずれかの場合です。

(1)竹木の所有者に枝を切除するように催告したが、相当の期間(2週間程度)を過ぎても切除しない場合

(2)竹木の所有者を知ることができず、または所在地を知ることができない場合

(3)越境した木で自身の建物が破損する恐れがあるなど、急迫の事情がある場合

注意点としては、民法改正後もまずは竹木の所有者に越境した木の枝の切除を依頼する必要があります。

一方、根については侵入された側が勝手に切除することができると民法233条4項で規定されています。枝葉の侵入に比べれば、根の侵入による建物の倒壊などの被害が大きいことが理由とされます。

Q.では、「枝を切ってもいいが、うちは別に枝で困ってないから、費用はそちらで持ってほしい」と言われた場合、どうすればよいでしょうか。

牧野さん「枝が越境して土地の所有権を侵害している状態であるため、切除にかかった費用は、本来枝を切る義務がある隣人に請求することができます。具体的には、不法行為に基づく損害賠償として請求が可能です。

また、法律上の義務がないのに、他人のために勝手にその人の事務や財産管理を行う行為である民法上の事務管理として、切除費用など有益な費用を支出した場合には本人にその費用を請求することができます」

Q.隣が空き家の場合、どのように対応すればよいのでしょうか。

牧野さん「隣家の土地の所有者と連絡が取れる場合には必要な対応が可能ですが、最近は空き家も急増しています。隣家の土地の所有者が分からない場合、まずは法務局で隣地の住所地の不動産登記を取ることで土地の所有者を確認することができます。

ただ、不動産登記は相続などが反映されていないことも多く、現在の所有者が分からない場合もあります。以前であれば、相手が分からなければ身動きが取れませんでしたが、先述のように2023年の改正民法により、所有者を特定できない場合、裁判所の手続きなしで自ら木を切ることが可能となりました。

後々のトラブルが不安な場合は、地方裁判所に申し立てを行い、選任された『所有者不明土地管理人』に枝葉の切除を請求するという方法もあります」

Q.入り込んできた木の枝に当たってけがをしたり、屋根や外壁が傷ついたりした場合、隣家に損害賠償を請求できるのでしょうか。

牧野さん「入り込んできた木の枝に当たってけがをしたり、屋根や外壁が傷ついたりした場合に、そうした損害の発生が隣家の木の管理の過失が原因で生じたものであることを証明できれば、民法709条の不法行為に基づく損害賠償請求をすることができるでしょう」

オトナンサー編集部

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