黒海艦隊の攻撃などで使用されたミサイル
イギリスは2026年8月24日、空中発射型の巡航ミサイル「ストーム・シャドウ/SCALP」に関する機密情報をウクライナに提供すると発表しました。
ストーム・シャドウを搭載可能なSu-24M(画像:ウクライナ空軍)
この発表は、イギリスのアンディ・バーナム首相がウクライナの独立記念日の式典に出席した際に行われました。
バーナム首相は式典で、「英国は2023年、ウクライナに長距離兵器を供与した最初の国でした。現在、ゼレンスキー大統領から、ウクライナが自らこれらの能力を構築できるよう、ストームシャドーの技術を共有してほしいとの要請を受けています。本日、その要請を承認したことを喜んで確認します」と発言しました。
ストーム・シャドウ/SCALPは、欧州の大手防衛企業MBDAが製造する英仏共同開発のミサイルで、防空網の外側から発射できるスタンドオフ兵器に分類されます。敵のレーダーや赤外線センサー、通信傍受などによって発見されにくい低被探知性が特徴です。
ロシアによるウクライナ侵攻が始まると、同ミサイルはウクライナに供与され、発射可能なように改修されたSu-24から発射されました。ロシア海軍のキロ級潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」を破壊したほか、複数の艦艇や飛行場の航空機などを標的として攻撃しました。
侵攻当初は輸出版の射程約250kmのタイプでしたが、2026年現在では、射程560km以上とされるイギリス本国仕様のタイプも供与されているといわれています。
今回の情報提供により、ウクライナによる同ミサイルの国内生産に向けた環境が整いつつあります。一方、イギリス国内の報道では、同ミサイルによってロシアの弾道ミサイル発射拠点を攻撃することで、戦闘が一段とエスカレートする可能性も指摘されています。
