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バスの「降車ボタン」を押し忘れたらどうなる? 運転士の構造と“光らない”最新ボタン

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合図がないと通過することも!? バスの停車を支える運転席の仕組み

 バスに乗っていて「次は、〇〇」というアナウンスが流れたとき、ボーっとしていて、つい降車ボタンを押しそびれてしまったという経験はないでしょうか。

Large figure1 gallery5バスの降車ボタン、うっかり押し忘れたことない?(画像:写真AC)

 あるいは、誰もボタンを押さないままバス停が近づいてくる状況に、少しハラハラしたことがある人もいるかもしれません。

 そもそも路線バスは、降車の意思表示である降車ボタンが押されず、かつ停留所に待っている人もいない場合には、その停留所を通過することがあります。

 これは、安全を確保しながら決められた時刻通りに運行を続けるためのルールです。すべての停留所に必ず止まるわけではないため、降りる人がボタンを押すことは、運転士への大切な合図です。なので、当たり前ですが、ボタンを押さなければ通過する可能性は限りなく高まるのは言うまでもないでしょう。

 では、ボタンを押したら、運転士はどのようにして「降車希望」を確認しているのでしょうか。じつは運転席には、降車ボタンと連動した表示器が設置されています。

 例えば、電装機器メーカーのレシップが手がける装置では、乗客がボタンを押すと合図が保持され、運転士が視覚的に確認できるようになっています。この表示はドアの開閉スイッチと連動してリセットされるようになっており、運転士が合図を見逃さない工夫が凝らされています。

光らない降車ボタンも登場!

 最近のバスでは、車内設備もさらに進化しています。その一つが「無線式」の降車ボタンです。

Large figure2 gallery6降車ボタンも進化している。画像はイメージ(画像:写真AC)

 これまでは壁の中に配線を通す必要がありましたが、無線式は配線が不要なため、車内への設置の自由度が格段に高まっています。

 この無線ボタンはアンテナを含む受信器と通信しており、これまでの有線式とは少し異なる挙動をします。有線式のボタンは押すとボタン自体が光りますが、無線式の場合はボタンそのものは点灯せず、代わりに運転席や車内前方の表示器に「押されたこと」が表示される仕様です。見た目には光らなくても、しっかりと運転士の手元には合図が届いているのです。

 さらに最新の技術として、AIを用いた「安全監視システム」の実証実験も行われています。

 情報通信・自動車などの事業を展開するフジクラの実証では、車内カメラの映像をAIで解析し、「着席前」や「着席完了」、さらに「走行中に立ち上がった乗客」といった状態を検知して、結果を運転席付近へリアルタイムに表示するとされています。

 これは「次に降りたい」という意図を判別するためのものではなく、あくまで走行中の起立状態を検知し、急ブレーキなどによる転倒事故を防ぐための安全対策としての役割を持っています。

 このように、バスには降車合図を確実に受け取り、車内の安全を守るための様々な技術が隠れています。

 それでも、車内での転倒を防ぎ、スムーズに乗り降りするためには、乗客が早めにボタンを押して意思表示をすることが鉄則であることに変わりはありません。最新技術の裏側を知ると、いつものバス移動が少し違った視点で見えてくるでしょう。

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