実際の運用を想定した試験をクリア
複数の海外メディアは、ロシアで開発中の新世代中距離旅客機「MC-21-310(ロシア語表記。英語表記はMS-21)」の量産型が2026年8月3日に初飛行したと報じました。この機体はエンジンやアビオニクス、パーツ類もロシア製で構成された「純国産」の機体で、実用化されれば同国の航空業界にとっては大きな前進となります。
MC-21-310(画像:ユナイテッド・エアクラフト・コーポレーション)。
MC-21はもともと、ロシア国外への輸出も視野に入れ、欧米製の部品を採用した旅客機として開発されていました。しかし、2014年2月のウクライナ情勢の悪化や、2022年2月に始まったロシアによるウクライナ侵攻を受けた西側諸国の経済制裁により、海外製部品の調達が困難となったことから、各種システムの国産化が進められてきました。
今回飛行したMC-21-310は、その国産部品を採用し、大幅な設計変更を施したモデルで、型式認証取得に向けた運航性能要件を満たすことを目的としています。
大きな変更点としては、エンジンをプラット・アンド・ホイットニー製からロシア製のPD-14ターボファンエンジンへ変更しています。さらに、油圧、燃料、慣性航法、防氷、防火、空調、速度測定システムのほか、各種アクチュエーターを制御するリモートコントロールシステムも国産化されました。また、操縦室内の照明設備についても、床面照明や一般照明、表示灯など、多くの部分が国産部品に置き換えられているといわれています。
