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視聴率3%で「恋愛ドラマ」の危機か 数字も評判も得られない3つの理由

オトナンサー

ライフ・美容

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(左から)菜々緒さん、新木優子さん(2017年4月、時事通信フォト)
(左から)菜々緒さん、新木優子さん(2017年4月、時事通信フォト)

 11月7日放送の「モトカレマニア」(フジテレビ系)第4話が視聴率3.0%という厳しい結果に終わりました(ビデオリサーチ、関東地区)。通常より30分遅いスタート時間ではあったものの、前番組のボクシング中継が15.2%の高視聴率で「ある程度そのまま見てもらえるのでは」という期待もあっただけに、関係者のショックは計り知れないものがあります。

 同作は、第1話5.6%、第2話5.2%、第3話4.1%と当初から低迷。視聴率に含まれない録画視聴やネット視聴が増えているとはいえ、今後の存続が危ぶまれるほどの低空飛行が続いているのです。

 ただ、苦戦している恋愛ドラマは、同作だけではありません。主人公と血のつながらない義姉との愛を描いた「4分間のマリーゴールド」(TBS系)の視聴率は、第1話10.3%、第2話7.8%、第3話7.6%、第4話6.2%。バイオリン教室で出会った男女の恋と絆を描いた「G線上のあなたと私」(TBS系)の視聴率は、第1話7.8%、第2話8.8%、第3話7.3%、第4話6.9%と、他ジャンルの作品よりも明らかに苦しい状況が続いています。

 なぜ、恋愛ドラマはこれほど壊滅的な状況になっているのでしょうか。単に「時代が変わったから」「恋愛に関心のある若者が減ったから」ではない3つの理由があるのです。

30代以上と既婚者の恋愛ドラマ離れ

 1つ目の理由は、30代以上や既婚者の意識が変わったから。

 確かに、以前に比べると若年層の恋愛優先度は下がっていますが、それでも恋愛映画が量産され、恋愛リアリティー番組が話題になるなど、一定以上の関心を集めています。

 テレビドラマにとって恋愛優先度の低下よりも問題なのは、「30代以上と既婚者に見てもらえなくなった」こと。かつては30代以上も既婚者も恋愛ドラマを楽しんでいましたが、現在ではほとんど関心を示してもらえないのです。

 かつては、30代以上も既婚者もドラマ内の「他人の恋愛」を楽しんでいましたが、最近は「自分の人生」を第一に考え、それに関わらないものから距離を置くようになりました。そのことは、身近な事件を扱う刑事ドラマ、病気や治療法が分かる医療ドラマなどが高視聴率を獲得していることからも分かるのではないでしょうか。

 2つ目の理由は、恋愛ドラマをヒットに導く若手スターの不在。1980年代後半から1990年代は、中山美穂さん、鈴木保奈美さん、宮沢りえさん、織田裕二さん、三上博史さん、木村拓哉さんら、老若男女の支持を集める恋愛ドラマのスターが豊富でした。

 現在は、芸能人の絶対数が増えたほか、バラエティー出演やSNSなどによって芸能人は雲の上の人から身近な存在に。たとえば、「○○くんと○○さんが恋愛ドラマをやる」と聞いても、「ぜひ見たい」と感じる特別なものではなくなったのです。

コメディーとしてのエンタメ性を追求

 3つ目の理由は、ネット上に恋愛ノウハウ、エピソードがあふれているから。

 かつて、世間の人々は恋愛ドラマを見て、自らの恋の参考にしていました。「ドラマのような恋をしてみたい」と憧れたり、「ドラマのようなデートをしよう」と情報を得たり、「こういうことをすると恋はうまくいかないのか」とエピソードから学んだりしていたのです。

 しかし、現在はネット上に恋愛関連の記事があふれていて、いつでも見られるようになりました。わざわざ、恋愛ドラマを見るよりも手っ取り早く、実践的なノウハウや臨場感あふれるエピソードを見られることが影響しているのでしょう。

 今秋には、53歳未婚男の結婚がテーマの「まだ結婚できない男」(フジテレビ系)、男性同士の恋を描いた「おっさんずラブ-in the sky-」(テレビ朝日系)もありますが、どちらもリアルな恋愛よりコメディー要素を突き詰めたエンターテインメント。

 両作が視聴率と評判の両方を得ていることから、今後は王道のラブストーリーではなく、恋愛をモチーフにしつつ、コメディーとしてのエンタメ性を追求した作品が増えるのではないでしょうか。

コラムニスト、テレビ解説者 木村隆志

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