駅前にポッカリ「巨大な穴」
品川駅とその周辺は、いくつもの事業が同時進行しています。2026年1月、品川駅とその周辺を空撮しました。
品川駅と北口の人工地盤、環状4号線の跨線橋、京急の線路移設用仮設構体を見る。人工地盤が広がり、電車の姿が隠れつつある(2026年1月、吉永陽一撮影)
主だった事業は、JR東日本が品川駅の改良工事、旧田町車両センター跡地を高輪ゲートウェイシティへと再開発。JR東海は東海道新幹線直下にリニア中央新幹線品川駅の建設。京浜急行(京急)は泉岳寺~品川~北品川~新馬場間の連続立体交差事業と品川駅の地平化、ならびに駅周辺の再開発工事。東京メトロは南北線白金高輪~品川間2.5kmの延伸工事です。
連続立体交差事業では京急品川駅が地平化され、2階部分に人工地盤を建設し、現在の駅ビルを解体後に、「(仮称)品川駅街区地区南街区新築計画」によって複合施設が建設予定です。第一京浜を挟んだ西側は、旧パシフィックホテルとSHINAGAWA GOOS跡地に「(仮称)品川駅西口地区A地区新築計画」による建設が始まっています。この事業は京急とトヨタ自動車が共同事業者です。現在は地下5階相当の空間が掘削されており、上空から見ると駅前に巨大な穴が口を開けていました。
京急の線路に隣接して巨大な白いワーレントラス橋がお目見えしています。新たな八ツ山橋となる橋梁です。白亜のワーレントラスの後方には送り出し工法の仮設トラスが建設中で、八ツ山橋の北品川駅寄りでは、新橋梁の橋台も姿を見せていました。
いよいよJR線直上への架設工事が始まり、2026年2月23日未明に新橋梁の送り出しを実施しました。
JR品川駅の人工地盤の西側は京急の線路があり、高架橋の引き上げ線を挟みながら上下線の本線が地下へと潜っていきます。地下の泉岳寺駅で接続する都営浅草線と相互直通運転しており、泉岳寺~品川間も大幅な線路変更を伴う大工事が進行中です。
そして、架道橋と京急の下り本線仮設構体の接点付近の地中には、高輪ゲートウェイシティ建設で話題となった高輪築堤が眠っています。高輪築堤は品川駅の直下から浜松町駅付近まで連続していると推定され、貴重な遺構としてなるべく現地保存できるよう、「高輪築堤調査・保存等検討委員会」が定期的に会合を開き、駅開発と保存を模索しています。
議事録や関連資料によると、試掘調査によって京急下り本線仮設構体と建設中の環状4号線跨線橋の橋脚付近に「張り出し遺構」という遺構が発見されました。これは1872(明治5)年開業当時の信号機跡と推定されています。品川駅付近には第8橋梁と推定される遺構も確認でき、大変貴重な遺構が眠っていることが判明してきました。
高輪ゲートウェイシティは1街区から4街区までのビルが完成しつつあり、「TAKANAWA GATEWAY CITY」は、2026年3月28日にグランドオープンします。東海道新幹線回送線に並走する東海道本線支線の貨物線は長期間の休止から目覚め、羽田アクセス線へ転用されるべく高架橋が再整備中でした。品川駅と周辺の開発はまだまだ続きます。
