4月23日は「シジミの日」です。長年、シジミの調査や研究を続けてきた日本シジミ研究所（松江市）が、食品として優れ、水質浄化にも役立つシジミの有用性をアピールするために制定しました。
シジミは二日酔いに効く食べ物といわれており、お酒を飲んだときにシジミのみそ汁も飲むようにしている人は多いと思います。シジミは本当に二日酔いに効果的な食べ物なのでしょうか。シジミに含まれている主な栄養素や一緒に摂取するとお勧めの食べ物について、管理栄養士の松田加奈さんに教えていただきました。
シジミはカルシウムや鉄分が豊富
Q.そもそも、シジミにはどのような栄養素が含まれているのでしょうか。また、摂取することでどのようなメリットがあるのでしょうか。
松田さん「シジミはカルシウムや鉄、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、亜鉛などのミネラルがたくさん含まれており、栄養素がとても豊富です。また、オルニチンというアミノ酸も含まれており、疲労回復の効果や肝臓の働きをサポートする効果があります。
さらに、シジミを摂取すると成長ホルモンの分泌を助ける効果も期待できるでしょう。子どもの脳や記憶力の発達を助けたり、身長の伸びを促したりします。代謝が良くなり、筋力や持久力の向上にもつながるため、スポーツをする人にもお勧めです。
大人の場合も肌がきれいになったり、食欲が抑えられて太りにくくなったり、睡眠の質が良くなったりするなどの効果があります。成長ホルモンの分泌は体にさまざまな良い影響をもたらすのです。摂取するのはみそ汁1杯程度の一般的な量で問題ありません。体にとって良い効果が期待できます」
Q.シジミには肝臓の働きをサポートする効果があるとのことですが、二日酔いに効果的なのでしょうか。例えば、お酒を飲み過ぎた日の翌日にシジミを食べると、どのような効果が期待できるのでしょうか。
松田さん「シジミには肝臓の働きをサポートし、アルコールの分解を早めて毒素を消してくれる働きがあります。代謝が良くなるため、二日酔い防止にもなります。そのため、お酒を飲む際はシジミを摂取するのがお勧めです。食べるのはお酒を飲む前でも後でも構いません。
また、すでに二日酔いになっていても有効なので、二日酔いになってしまった場合もシジミを摂取するとよいでしょう。シジミの成分は水に溶けるので、みそ汁にして汁まで飲むのが最もお勧めな摂取方法です」
Q.シジミの栄養素をより効率的に摂取する方法はありますか。また、シジミを食べ過ぎると体にどのような影響を及ぼす可能性があるのでしょうか。
松田さん「先述のようにシジミはみそ汁にすることで、栄養素を簡単かつ効率的に摂取することができます。シジミの鉄分の吸収をさらに良くしたい場合は、ミカンといったかんきつ類や小松菜、カボチャ、カリフラワーなど、ビタミンCが含まれている食べ物と一緒に摂取するとよいでしょう。
食べ過ぎたときの影響については、そもそもシジミを山盛り食べるという人はほとんどいないのではないでしょうか。シジミにはそこまで害がないため、先述のようにみそ汁1杯程度の一般的な量を摂取すれば問題ありません。
しかし、シジミの成分が入ったサプリメントは成分が凝縮されているので注意が必要です。製品に記載されている摂取量をしっかり守り、たくさん取り過ぎないようにしましょう」
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シジミを食べると、体にとって良い効果が得られることが分かりました。ミネラルが豊富だったり、成長ホルモンの分泌を助けたりするので、お酒を飲むとき以外でも積極的にシジミを摂取するのがお勧めです。シジミのみそ汁を飲むことを習慣にして、健康を意識した食生活ができるとよいですね。
オトナンサー編集部
