東海環状道の建設が進んでいます。あと2区間がつながれば全線開通となりますが、いつできるのでしょうか。
残り2区間いつできる?
東海環状道の建設が進んでいます。未開通は、残すところ岐阜県と三重県内の2区間だけとなっていますが、いつ開通するのでしょうか。
東海環状道の七五三第一高架橋。2024年2月撮影(画像:NEXCO中日本)。
東海環状道は、愛知・岐阜・三重3県の、名古屋市中心部からおよそ30~40km圏域を環状に結ぶ高規格幹線道路(国道475号の自動車専用道路)です。愛知県豊田市の豊田東JCTを起点とし、瀬戸市、岐阜県土岐市・美濃加茂市・岐阜市・大垣市などを経由して三重県四日市市の新四日市JCTに至ります。
放射状に延びる新東名・中央道・東海北陸道・名神・新名神を環状に結び、伊勢湾岸道と合わせて名古屋都市圏をぐるりと一周する計画です。
2005年3月、中部空港開港と愛知万博(愛・地球博)開催に合わせる形で、東側の豊田東JCT(新東名)~美濃関JCT(東海北陸道)間73kmが一気に開通。その後、西側も名神や新名神からそれぞれ支線のように少しずつ延伸を重ねています。延長約153kmのうち、これまでに約7割にあたる110kmが開通しています。
現在、建設中なのは、岐阜県内の山県IC~大野神戸IC間と、岐阜・三重県境にまたがる養老IC~北勢IC(仮称)~大安IC間です。それぞれの開通予定を見ていきます。
●山県IC~糸貫IC~大野神戸IC(18.5km)
この区間は用地取得が完了しており、橋やトンネル、土木工事が進行中です。また、開通に向けた舗装工事・設備工事は全て契約済みといいます。
このうち山県IC~糸貫IC(仮称)間11.7kmは順調に工事が進んでおり、2024年度に開通する見込みです。
一方、糸貫IC~大野神戸IC間6.8kmは、途中の七五三(しめ)第一高架橋の現場で玉石が出てきて工法を変えたため、工程に遅れが生じています。このため開通予定の2024年度から最大で半年程度遅れる可能性があるといいます。
●養老IC~北勢IC~大安IC(24.6km)
養老IC~北勢IC間18.0kmは、岐阜・三重県境の山を貫く養老トンネルが建設中です。全長は約4.7kmと長いため両側から掘削が進められていますが、岐阜側の避難坑で2023年11月、毎時最大約280tの湧水が発生し工事が一時中止に。さらに反対の三重側でも2024年2月に避難坑で毎時最大120tの湧水が発生し、同じく工事が一時中止されました。
その後、両側とも水抜きなどを行い試験的に掘削を再開しているといいます(岐阜側の本坑掘削は中止継続)。
このため開通予定は2026年度とされてきましたが、建設を進めるNEXCO中日本と国は今後、難航している養老トンネルの工事に対処するための検討会を設置し、専門家の意見を踏まえて対策工法を検討する方針です。
一方、北勢IC~大安IC間6.6kmは工事が順調に進んでおり、2024年度に開通する見込みです。
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SNSでは、「ご安全に」「安全に進めてほしい」「慎重に安全第一で工事を進めてもらいたい」といった声や、「待ち遠しい」「山県から名神に早く抜けられる道できてくれー!!」など期待と待望の声が寄せられています。
また、「まさに養老乃瀧」「出水が周りの地下水に影響がなければいいが…」と、養老トンネルの湧水の話題に触れる人もいました。
国とNEXCO中日本は「引き続き、安全に十分配慮して着実に工事を実施」していくとしています。