自動着陸はあるけれど…。
航続距離延長効果も?
ブラジルの大手航空機メーカー、エンブラエルががイギリスで行われているファンボロー航空ショーで、将来的に同社製機において「完全自動離陸」の機能を開発すると発表しました。この取り組みは、民間航空では世界初とのことです。
エンブラエルのE2シリーズの特別塗装機「テックライオン」(乗りものニュース編集部撮影)。
この機能はエンブラエルの最新鋭シリーズ「E2」に実装予定です。このことで、短い滑走路を用いる際には、航続距離を伸ばせると海外メディアで報じられています。
離陸は他機と近くで絡む可能性が高いほか、条件や周囲の環境がほかの操作より複雑なことから、自動操縦のなかでも手動で行われている動作のひとつです。JAL(日本航空)は過去に、ボーイングやエアバスなど航空機メーカーから提供されるフライトマニュアルで「このモデルは一定の高度、もしくは時間に達するまでは自動操縦を使ってはいけない」というルールがそれぞれ決まっているとしたうえ、自動操縦を実施することができる基準について、同社のボーイング機であれば高度、エアバス機「A350-900」であれば離陸後の秒数となることをコメントしています。
なおエアバスでは2020年に、技術研究を目的とした飛行機の自律技術テスト「ATTOL(Airbus Autonomous Taxi,Take-Off&Landing)」というプロジェクトを実施し、無事にフライトを終えています。なお、自動着陸機能はすでに特定の条件下で日常的に実施されており、悪天候下などで効果を発揮しています、