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東海道新幹線「A席vsE席」車窓対決 軍配はどっちに? 富士山・海だけじゃない見どころ

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東海道新幹線の車窓をより楽しむなら、A席側(山側)とE席側(海側)のどちらが良いでしょうか。富士山や浜名湖、伊吹山などの自然から、QRコード付きの謎看板、終着駅、探査船などのユニークな光景まで、多様な車窓を紹介します。

特徴がはっきり分かれる両サイドの車窓

 冬は、晴れた日なら空気が澄みわたり、風景がよく見える季節。列車から眺める車窓風景も、ひときわ美しさを増します。東京と新大阪を結ぶ東海道新幹線も、冬の車窓風景が楽しめる路線のひとつです。

 では、車窓風景を楽しむなら、新幹線の座席はA席側(海側)とE席側(山側、グリーン車はD席側)のどちらが良いのでしょうか。今回は、東海道新幹線の車窓風景を10年以上にわたって観察している筆者(栗原 景:フォトライター)が、A席側とE席側それぞれの車窓風景を比較します。

Large 200114 tokaidosyaso 01A席側、E席側のどちらも魅力的な車窓風景がそろう東海道新幹線(2017年3月、栗原 景撮影)。

 東海道新幹線の車窓は、A席側とE席側でそれぞれ特徴があります。2列席のE席側は、きれいな景色が多いことが特徴。富士山や浜名湖、伊吹山など東海道新幹線を代表する自然景観が集まり、掛川城や彦根城といった歴史的な建造物も、E席側に集まっています。弱点は、下り列車の場合、絶えず対向列車に視界を遮られること。多いときは2〜3分毎に上り列車とすれ違うため、煩わしく感じることもあります。逆に言えば、上り列車のE席側には大きな弱点がありません。

東海道新幹線A席側の魅力は?

 一方、ユニークな車窓風景が集まっているのがA席側です。新幹線に向かってアピールする謎の看板や、見られたら幸運というレア風景がいくつもあり、「探す楽しみ」があります。弱点は、晴れた日にはほぼ1日中、日差しに悩まされること。A席側は、東京から米原まで、ちょうど太陽の動きに合わせて東〜南〜西と向く形になります。このため朝は東京付近で、昼ごろは静岡付近で、夕方は名古屋〜岐阜付近で日差しが入ることになるのです。

 通路と出入りしやすく、電源コンセントがあって、日差しも入らないE席は、人気が一番高い席です。A席はコンセントこそありますが、日差しが入るうえ3列席のため、B・C席にほかの乗客がいるとトイレへ行くにも気を遣うことになります。このため、普通車指定席は一般に山側窓際(E席)→海側窓側(A席)→通路側(C・D席)→3列席中央(B席)の順で売れていきます。

 もっとも、A席にも魅力があります。それは、「隣に誰も来ない確率が高い」こと。B席は最後に売れるため、混雑時以外は誰も来ないケースも多いのです。日差しが入らない雨・曇りの日や夜間は、A席側もおすすめです。

 条件的にはE席側が優勢ですが、実際の車窓風景の充実度ではどうでしょうか。いくつかの区間で、比べてみましょう。

新横浜〜小田原間 東海道新幹線の魅力がすべて詰まった区間

 東京駅を発車した下り列車が、はじめて最高速度で走行する新横浜〜小田原間。この区間には、東海道新幹線の車窓の魅力がすべて詰まっています。

Large 200114 tokaidosyaso 02東京駅から出発して最初に見える野建て看板はいきなりユニーク(2020年1月、栗原 景撮影)。

 優勢なのは、E席側。相模川を渡った先の相模平野では、大山をはじめとする丹沢山地と富士山がよく見えます。乗客に向けてアピールする屋外広告、野立て看板が最初に現れるのもこちら側。新幹線沿線ではお馴染みの、白地に赤い文字で「727」と書かれた看板は、BtoBを専門とする化粧品メーカー「セブンツーセブン」です。1979(昭和54)年から各地の新幹線沿線に看板を出しており、野立て看板に強いこだわりを持っています。

 そして、その隣に並ぶのが、黄色地に人物の顔が描かれただけの謎の看板。これは、東京都八王子市にある「きぬた歯科」の野立て看板です。こちらも野建て看板にこだわりがあり、727に対抗する形で2019年に登場しました。

A席側には、乗客に問いかける謎看板

 新幹線から目立つよう、家々がカラフルなデザインに統一された湘南日向岡住宅が見えるのもE席側です。自然、看板、建築と、バラエティ豊かな車窓風景が集まっているのです。

 多彩さでは分が悪いA席側ですが、野立て看板のおもしろさでは、こちらに軍配が上がります。前述のセブンツーセブンやきぬた歯科はこちら側にもあり、さらに「私は誰でしょう?」と乗客に問いかける、謎すぎる看板が1基だけあるのです。

Large 200114 tokaidosyaso 03QRコード記載のユニークな看板が登場。望遠レンズで撮影すると、ちゃんと読み取れる(2020年1月、栗原 景撮影)。

 よく見ると、看板の右上に「答えはココ」とQRコードが付いていますが、260km/h前後で走る新幹線の車内からは読み取れるはずもありません。逆に「車内からは絶対に読み取れないだろう」という意思を感じます。謎の看板の正体は、「プチプチ」として知られる気泡緩衝材メーカーである川上産業の広告。2001(平成13)年から、伝わりにくいユニークな看板を出しており、現在の看板は、イラストレーターのつぼいひろきさんとコラボした4代目です。

 727、きぬた歯科、そしてプチプチと、A席側には沿線屈指のユニーク看板がそろっています。

判定:E席側がやや優勢

三島〜新富士付近 富士山が美しいが千本松原と岳南電車も捨てがたい

 E席側は、富士山が最もよく見える区間です。三島駅からしばらく茶畑に囲まれた丘陵地帯を走ると、やがて愛鷹山の背後から富士山が全景を現します。富士山を背景とした新幹線の写真は、たいていこのあたりで撮影されたもの。上り列車なら、新富士駅の手前、蒲原トンネルを抜けて富士川橋りょうに差しかかると、富士山全景が目の前に広がります。おすすめは、気温が低く空気が澄む午前中です。

Large 200114 tokaidosyaso 04三島〜新富士間のA席側に見える岳南江尾駅。終着駅の車止めが車窓から見える(2017年4月、栗原 景撮影)。

 対するA席側も、負けてはいません。三島から新富士の手前まで新幹線は愛鷹連山の中腹を走るため、沼津市と富士市にまたがる平野と、海岸沿いに松の木が並ぶ千本松原を見晴らせます。晴れた日なら、その向こうに伊豆半島も見えるでしょう。E席側に富士山が見えてくるころ、A席側では岳南電車の岳南江尾駅を通過します。東海道新幹線から見える唯一の「終着駅」で、京王井の頭線で活躍していた電車が停車しているのが見えるかもしれません。

判定:E席側が優勢

新富士〜静岡〜掛川間 1年に数回しか見られない世界一の船

 A席側に、レアな車窓風景がある区間です。それは、清水港を母港とする地球深部調査船「ちきゅう」。海底を深く掘り、地球の仕組みや生命の起源を解き明かす探査船で、船底からの高さが130mに及ぶ掘削塔(デリック)を装備していることが特徴です。

Large 200114 tokaidosyaso 05静岡駅に近付くと、運が良ければ地球深部調査船「ちきゅう」のデリックが、ガントリークレーンとともに見えてくる(2016年9月、栗原 景撮影)。

「ちきゅう」は世界中を探査しており、清水港に戻るのは年数回。帰港していれば、新幹線からその巨大なデリックが見えます。「ちきゅう」の周囲にはタンカーへのコンテナの積み卸しを行う巨大なガントリークレーンが並び、壮観です。

 富士山がA席側に見えるのもこの区間。静岡〜掛川間の、安倍川の西側で、唯一海側の車窓に富士山が見える区間として知られています。

 一方のE席側は、牧之原台地の茶畑や掛川城など、静岡らしい車窓が続きます。

判定:A席側が優勢

浜松〜豊橋〜三河安城間 あの映画にも描かれた車窓が登場

 E席側は、この辺り、自然と田園風景が続きます。筆頭は浜名湖。新幹線は浜名湖南側の弁天島を在来線の東海道本線とともに渡っており、水辺を滑るように走ります。浜名湖を過ぎて愛知県に入ると、中国の風景を思わせる立岩、蒲郡のみかん農園を見て、日本のデンマークとも呼ばれる西三河地域へ。明治時代に水路が整備され、農業が飛躍的に発展した地域です。

Large 200114 tokaidosyaso 06浜名湖のA席側は、今切口にかかる浜名湖大橋がハイライト。左に見える赤い鳥居は、神社とは関係のない「弁天島シンボルタワー」(2016年2月、栗原 景撮影)。

 バラエティに富んだ車窓を楽しめるのはA席側。浜名湖では、遠州灘につながる今切口を渡る浜名湖大橋、どう見ても鳥居だけど神社とは全く関係のない弁天島シンボルタワー、スズキ湖西工場の巨大な風力発電と続きます。豊橋駅を過ぎてまもなく遠くに見える風力発電は、昭和電線ケーブルシステム愛知工場の御津風力発電所。新海 誠監督の映画『君の名は。』にも、東海道新幹線からの車窓風景としてよく似た景色が描かれました。その先の蒲郡付近では三河湾とひょうたん島のような三河大島も見えるなど、さまざまな見どころが続きます。

判定:A席側がやや優勢

名古屋〜岐阜羽島〜米原間 ユニークな車窓が左右に点在

 E席側の車窓風景が充実しています。名古屋からは、ビルのあいだにわずかに名古屋城と愛知県庁が見え、貯蔵タンクが生ビールの色に塗られたキリンビール名古屋工場、全長345mの巨大ソーラーパネルであるパナソニックソーラーアーク、大理石の産地として削られた金生山、関ケ原を経て滋賀県の最高峰・伊吹山と続きます。

Large 200114 tokaidosyaso 07関ケ原の先でE席側に見える伊吹山。この辺りは56年前の東海道新幹線開業時から風景がほとんど変わっていない(2016年11月、栗原 景撮影)。

 A席側は、この区間やや地味な車窓風景が続きますが、最大の見どころが、米原駅手前の山中に見える、岩に描かれたトトロです。これは2000年代初頭ごろ、絵の得意な地域住民が、裏山の岩を見て映画『となりのトトロ』のトトロに似ていると直感。子どもたちとともにペイントしたものです。2000年代半ばから、東海道新幹線の乗務員のあいだで話題となり、メディアにもときどき取り上げられるようになりました。いまも車掌やパーサーのあいだで先輩から後輩へ語り継がれており、業務の合間や非番の移動時に、ふと森に隠れたトトロを探す人が多いそうです。

判定:E席側が優勢

 このように、東海道新幹線にはA席側・E席側のどちらにも個性あふれる車窓風景がたくさんあります。車内でゆっくり休んだり、スマホを見たりするのも楽しいですが、たまには車窓風景を追ってみてはいかがでしょうか。

※一部修正しました(2月17日11時00分)。

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