この一年、気がついたらクローゼットが服で溢れていたり、部屋に服が山積みになっていたり……なんてことありませんでしたか?
年末の片づけの時期は服を断捨離する絶好のチャンス。でも、「どの服を捨てればいいか分からない!」「収納場所が足りない!」と悩む方も多いですよね。
そこで今回は、断捨離の仕方や収納のポイントなど服の片づけ術を、エアトランク整理収納アドバイザーの角一まり子さんに教えてもらいました!
■服を片づける時の手順とポイント
まずは、服の片づけ方をステップに分けて紹介します!
◇1.持っている服を全部出して俯瞰して見る

自分が今どんなものを持っているのかを知ることが片づけの第一歩。そこで、まずは自分が今持っている服を全部出してみてください。
出す時のポイントは、トップス、ボトムス、アウター、小物……などカテゴリごとに分けながら出すことです。その方が全体を見渡しやすくなります。
◇2.自分の持ち物の全体量を把握する

全部出すことで、持ち物の全体量を把握することができます。そうすると、減らしどころも分かってくるはずです。
服は気がつかないうちに、似たようなアイテムばかり選んでいたり、同じ色ばかり買っていたり……なんてこともあると思います。そういう自分の癖に気がつくことで、減らしどころを知り、自分にとって本当に必要なものが見えてきます。
◇3.必要なものだけを選び取る

持ち物の全体が把握できたら、次は必要なものだけを選び取る作業です。
自分にとって必要なアイテムかを判断する基準は、その服の最終履歴をたどること。直近で使ったことを思い出せるものは必要なものとしてとっておきましょう。
反対に、思い出せないものは、本当に自分にとって必要なものかを一度考えてみてください。
必要でないと思えば、そこで手放すことが大事です。それでも迷ってしまう人は、「1年間だけ」など期限を決めて取っておく、または一度その服を着てみて鏡の前に立ってみることをおすすめします。
そうすると、自分が着てこなかった理由が分かるかもしれません。
また、手放す最終履歴の目安は2年がおすすめです。体型は年齢とともに変化するので、今の自分に似合った服を選ぶというのを基準に考えれば、それ以上着ていない服は自分にとってもう必要ではないのかもしれません。
◇4.収納する時は「たたんで立てて収納」

選別ができたら次のステップは収納です。服の場合、掛ける収納を十分に確保できない場合、引き出し収納を活用して空間をうまく使うことをおすすめします。その時の大事なポイントは「たたんで立てて収納する」こと。
人は、引き出しの中を見るとき上から目線が下りるため、引き出しの中で服を積み重ねてしまうと何があるのかぱっと見で分からなくなってしまいます。なので、自分が何を持っているかを常に把握するためにも、引き出しにいれる際は立てて入れるというのが大事です。
■収納タイプ別の片づけ方
住んでいる部屋によって服を収納する場所はそれぞれですよね。収納場所の特徴を上手に使うことができれば、服をより多く、きれいに収納することができます。
ここでは、実際に収納場所別に片づけのポイントを解説します!
◇クローゼットの場合

クローゼットは高さがあるので、その高さを活かせば収納量が抜群にアップします。
☆ハンガーポールには種類別にかける

ハンガーポールには、使用頻度の高い衣類をシャツ・ジャケット・パンツ・スカートと、種類別に並べると取り出しやすい収納になります。また、丈もそろうので見た目も美しくすっきりします。
☆高さを活かして収納量をアップ

丈をそろえてハンガーポールに服をかけると、下方にスペースをつくることができます。高さがあるクローゼットは、このように高さを活かしたスペース使いをするのがポイント。
下方にできたスペースには、引き出し収納を設置すると収納量が抜群に上がります。ここでポイントとなるのは、引き出し収納にも高さを意識することです!

例えば、下からボトムス、Tシャツ、小物のように3段に分けてそれぞれに合った高さの引き出しを設置することで、先程紹介した「立てて収納」がしやすくなります。
それぞれにおすすめの高さは、ボトムスには30cm、Tシャツには24㎝、小物には18cm。多くのメーカーがこれに近しい高さで引き出しを展開しているので参考にしてみてください。
☆ハンガーを統一させる

クローゼットを使っている人の中には、クリーニング店やショップで手に入ったハンガーをこだわりなく数種類使っている人もいると思います。もしそんな人がいたら、これを機にハンガーを統一させてみてください!
どのハンガーを使うかがクローゼットを使っている人にとって収納量を大きく左右するカギになります。
例えば、Tシャツやブラウスなどに厚みのあるハンガーを使ってしまうとそれだけで無駄な空間を作ってしまいます。すべらないワハンガーなどの細いタイプのハンガーがおすすめです。
型崩れが心配なものやアウターだけ厚みのあるハンガーにするなど、ハンガーに統一感を持たせることが空間を無駄なく使うコツです。
また、自分で購入したハンガーだけを使用することで、ハンガーの数以上の服を持たないように意識するようになり、インアウトのバランスが上手になります。
◇押入れの場合

服の収納にはあまり向いていないと思われがちな押し入れですが、使い方によっては収納量を十分に活用することができます。
☆奥行がある押入れは前後で区切る

クローゼットに比べて奥行がある押し入れは、奥と手前でスペースを分けて使うのがおすすめです。
例えば、奥側にはカラーボックスなどを入れて、シーズンオフのものやカバン、あまり使わない小物などを収納します。手前には引き出しを置いて、普段着る服を収納すると広いスペースを活かしながら使うことができます。
また、奥に置くものにはキャスターをつけると取り出す時も楽になりますよ。
☆アイテムを活用するのも一つの方法

かけて収納したい服がある時は、アイテムを活用するのも一つの方法です。
強度の高い突っ張り棒や、押し入れの中に設置できるハンガーラックなどのアイテムが販売されているので、それらを活用することでクローゼットに近い感覚で押し入れを使うこともできますよ。
◇収納場所がない・収納場所が足りない場合
最後に、小さな収納スペースでどうしても服が収まらない人や、収納スペースが全くない人におすすめの方法を紹介します。
☆ベッド下収納

ベッドの下は空間を作ることができるので、収納場所が欲しい人はここを活用しましょう。ベッド下は奥行があるので、スペースを前後に分けて使うのがポイントです。
奥にはシーズンオフのもの、手前には普段着るものというように分けると、収納や出し入れがしやすくなりますよ。
☆服のサブスクでストックの数をできるだけ少なく

最近だと、服のサブスクリプションサービスがあるのでこれを使うのも一つの方法です。月額で服をレンタルすることができ、季節や気分、その時の体型に応じてレンタルする服を交換することができます。
これなら、収納場所が少ない人でもストックをあまり持たずにいろいろな服を楽しむことができます。
☆外づけの収納場所を活用

「服は購入したいけど、どうしても部屋に収まらない」という人には、トランクルームを活用することをおすすめします。
初めての方は、トランクルームに対して「服を預けてしまうと、出し入れをするのが面倒になってしまい、結局預けたままで自分の持っている物を把握できなくなってしまう」や「自分で梱包したり預けたりすることが面倒」というハードルを感じている人も多いと思います。そうした場合、従来のトランクルームと異なる集荷・配送を無料で行ってくれる宅配型トランクルームもあるので検討してみるといいかもしれません。
■“捨てる”ことを減らす

服の片づけと収納がうまくできるようになると、服を買う時の意識が変わり、余分な買い物を減らすことにつながります。
片づけの最終ゴールは、“捨てる”ことを減らすこと。来年はもっと好きなものに囲まれて生活できるよう、しっかり片づけておきましょうね。
(監修:角一まり子、文・編集:マイナビウーマン編集部)
