アメリカでも流石にヤバい!
隣人の遺品整理中に発見される!?
アメリカのワシントン州ベルビューのとある住宅地で、米ソ冷戦期に開発された核弾頭が搭載可能なロケット弾が発見されました。
AIR-2「ジニー」の不活性弾を発射するコンベアF-106(画像:アメリカ空軍)。
ベルビュー警察は2024年2月2日に、公式ブログ上で「1月31日にオハイオ州デイトンの国立空軍博物館から、ベルビューの住宅のガレージに軍用ロケット弾が落ちているというかなり異例の通報に応じた」と報告しています。
幸い、そのロケット弾は爆発する危険性はない状態でしたが、同警察の爆弾処理班が調査した結果、核弾頭も搭載可能な無誘導空対空ロケット弾であるダグラスAIR-2「ジニー」であったと判明したとのことです。なぜ一般宅のガレージにあったかは、家主が亡くなっているため、明らかにはなっていないようです。
警察が国立空軍博物館の担当者に聞いた話によると、亡くなった隣人の遺品を整理していた地元男性がロケットを発見。それを見て欲しいと国立空軍博物館に頼んだ結果、それが軍用のロケット弾と判明し、爆弾処理を警察に要請したようです。
AIR-2「ジニー」は、米ソ冷戦が深刻な状態だった1950年代末に開発されたロケット弾です。アメリカ本土に核爆弾を搭載した状態で侵入してくる危険性のあるソ連空軍の戦略爆撃機に対抗するためでした。
核戦争が前提の場合、1機でも爆撃機を撃ち漏らすことは即核攻撃に繋がります。そこで迎撃側も、核兵器を用いて広範囲を攻撃することで、敵爆撃機を一掃しようとして開発されたのが、無誘導型の空対空ロケット弾である同兵器となります。
なお、ワシントン・タイムズの報道によると、このロケット弾は国立空軍博物館で展示されるために復元されるとのことです。