独占禁止法違反の疑いで公正取引委員会による立入検査が行われた「ハーレーダビッドソン ジャパン」の野田一夫社長が2024年12月末で退任。同氏は立入検査直後の8月から強制休暇期間を過ごしていました。
「ハーレー日本」社長&前社長ともに退任へ
「ハーレーダビッドソンモーターカンパニー」のディミトリス・ラプティス(アジア地域担当)バイスプレジデントによる、日本国内を担当する販売会社「ハーレーダビッドソン ジャパン」の新たな人事がわかりました。
ハーレーダビッドソンのブランドが揺らいでいる(中島みなみ撮影)。
社長の野田一夫氏と、野田氏の前の社長で、共に販売施策を主導した刀祢一彦氏が2024年12月末日で退任します。
同社は独占禁止法違反(優越的地位の乱用)の疑いで2024年7月30日に公正取引委員会が立入検査に入りました。その後、野田氏と刀祢氏は8月5日付で復帰時期未定の強制休暇期間に入り、実質上、経営から遠ざかっていました。日本国内の施策は日本法人の取締役を兼ねるディミトリス・ラプティス氏が代行しています。
ハーレーダビッドソンジャパンは1989年8月に設立され、車両、関連部品、付属品、補給品、アパレルの輸入販売などを行っています。野田氏はBMWやトライアンフなどの日本法人を経て、2020年に同社ハーレーダビッドソン・ジャパン社長に就任。2022年に登録台数1万台を超えたことを公表しました。
2023年には、米国ハーレーダビッドソンが創業120周年を迎えることにちなんで前年比120%の販売目標を掲げたことでも話題になりました。反面、この頃から各店舗ごとに買取台数を割り当て、同社の目標台数を達成する手法が問題になっていました。
ハーレーダビッドソンモーターカンパニーは、野田氏退任に伴い組織変更などを行う予定です。
ハーレーダビッドソン ジャパンは今回の人事についてコメントを避けました。