かつては日本一の非電化私鉄!
関東鉄道は非電化です! でも…
茨城県の関東鉄道が2024年2月19日より、新型EV(電気自動車)路線バスの運転を開始。水戸・土浦・つくばの3エリアにて、それぞれの地域の特色を反映した一般公募によるデザインの車両が一斉に走り出しました。
翌日、同社は公式X(旧Twitter)にて、このことを意外な形でアピールし、22日現在で500件以上リポストされるなど、ちょっと話題になっています。
関東鉄道の気動車(画像:関東鉄道)。
「バスは電化の~、鉄道非電化ッ 関東鉄道です~」
同社は鉄道車両とEVバスの写真を並べてこう発信しています。
関東鉄道は茨城県内の路線バスのほか、取手~下館間(51.1km)を結ぶ常総線、佐貫~竜ヶ崎間(4.5km)を結ぶ竜ヶ崎線と、鉄道2路線を運行しています。いずれも非電化でディーゼルエンジンの気動車が走っています。かつて筑波線、鉾田線も運営していた頃は、全線非電化の私鉄としては日本最大規模を誇っていました。
そんな関東鉄道が、鉄道より先にバスの方で“電化”してしまったわけです。
SNSでは「公式さんが言っちゃった(笑)」「事情があっての非電化だからねー」「何をおしゃいますか。架線を引かなくても電化できるではないですか?」などといったコメントが寄せられています。
その「事情」というのは、石岡市にある気象庁の地磁気観測所の存在です。これに影響するため、近隣エリアでは鉄道で一般的な直流電化が採用できず、JR常磐線やつくばエクスプレスは高コストな交流電化を採用した一方で、関東鉄道は非電化のままという選択をしています。
しかし今や、「水素燃料電池電車を提案します」という一般からのコメントもある通り、架線からの電気を必要としない“電車”も存在します。鉄道にも“電車”が入る日は来るのでしょうか。