2023年3月18日に実施したダイヤ改正で、東武東上線は新横浜方面へ直通する以外にもうひとつ、大きな出来事がありました。それは、準急が新たに「上板橋駅」に停車すること。沿線の人も驚きを隠せないようですが、とある“ガチ勢”は大歓喜です。
上板橋に準急停車 駅から1分で“中本本店”
東武鉄道が2023年3月18日に実施したダイヤ改正で、東上線は地下鉄副都心線・東急線を介して新横浜方面へ直通を果たしましたが、もうひとつ、大きな出来事がありました。それは、準急が新たに「上板橋駅」へ停車したことです。
上板橋駅は線路側から見てもかなり大きい駅であることが確認できる（斎藤雅道撮影）。
それまで東上線は池袋を出ると、東京都板橋区の西端、成増駅まで優等列車は停車しないのが当たり前（過去には途中の停車実績あり）。ダイヤ改正当日に池袋駅に訪れてみると、ちゃんと準急の発車標や停車駅のプレートなどで上板橋駅が停車する駅であることが表示してありました。
しかし、東上線を利用している人にはまだ違和感があるようで、上板橋駅周辺に住んでいるという親子連れのお母さんに話を聞くと、小学生のお子さんの方が鉄道関係に詳しいらしく「今日から停まるから」と半信半疑で、準急に乗ったと話していました。ちなみに、停車駅に上板橋駅に着くと、「ほら着いた」とそのお子さんは得意気でした。
なお、準急を使うと池袋～上板橋駅間は7分くらいで着きます。各駅停車を使うと大体11分ほどなので、4分の短縮。なかなか大きいのではないでしょうか。
上板橋駅が準急停車駅になった経緯としては、開発計画によりタワーマンションの建設が予定されていることや、また歴史的経緯から駅自体が2面4線と比較的大きく乗り換えしやすいこと、1日の乗降人員も多いことなどが背景にあるとされます。
しかし、これらの話とは別に、このダイヤ改正は多くのラーメン好きを沸き立たせました。激辛ラーメンの有名店「蒙古タンメン中本」の本店が同駅のすぐ近くにあるからです。
ダイヤ改正で停車駅となった当日にはSNSで、「中本 本店があるので勝手に『準急中本』と命名」「準急で中本 本店に行けるようになった」「東上線の準急が上板橋に止まるようになった理由は蒙古タンメン中本本店があるから」といった同店ファンのコメントが確認できました。ちなみに、駅の陸橋部分からは中本本店の行列の状態なども見ることができます。
