本人が気付かないところでスカートの中を撮影されたり、公衆浴場で裸をされるなど、盗撮の被害が増加しているということです。今年7月13日に「撮影罪」(性的姿態等撮影罪)が施行。盗撮行為そのものだけでなく、盗撮未遂や盗撮画像の提供、保管にも処罰の範囲が広がりました……。
被害者にバレなければ…「盗撮はいい」
法律ポータルサイト「弁護士ドットコム」(東京都港区)が、「盗撮」についての意識調査を実施し、結果を公開しています。調査は、9月6~11日にかけて、弁護士ドットコムの一般会員974人(男性582人、女性389人、その他3人)を対象に、ウェブアンケートで行われました。
「撮影罪」の認知度を尋ねたところ、「知っていた」が38.1%、「知らなかった」が61.9%という結果でした。
次に、これまでに盗撮をしたことが「ある」かと聞いたところ、「ある」が3.3%、「ない」が96.7%でした。盗撮をしたことがある人に「盗撮をしたきっかけ」を質問したところ「欲望を満たすため」が37.5%、「スリルを味わうため」が21.9%、「ストレス発散のため」が18.8%、「魔がさした」が15.6%という結果になりました。
また、盗撮をしたことがあると回答した人からは、「最初は、被害者にバレなければ盗撮はいいだろうという勝手な考えから始まり、そのうちどんどんエスカレートしていき、盗撮した画像よりも盗撮する行為にスリルを求めて行うようになっていた」(40代・男性)、「10年以上前、友人が風呂に入る際に、自宅にカメラを仕込んで脱衣を撮影した。その後、罪悪感で動画はすぐ削除した。当時は色々なことで精神的に追い込まれており、奇行が目立っている旨を指摘されていた」(30代・男性)などの経験談が寄せられたということです。
盗撮被害についても調査を実施。これまでに盗撮を「された」、あるいは「盗撮されたのではないか」と感じたことがあるかと聞いたところ、「ある」が25.3%、「ない」が74.7%という結果でした。女性では「ある」が44.0%、「ない」が56.0%で、半数近くが盗撮被害の経験者であることも分かったということです。
盗撮されたと回答した人に「盗撮にどのように気が付いたか」と質問したところ、「不自然な“動き”があったので自分で気がついた」が66.3%と最も多く、続いて22.8%の「不自然な器具・機械があったので、自分で気がついた」、12.6%の「周囲の人が気がついた」でした。多くの人が、周囲の人からの指摘ではなく、自身で対応していたことも判明しました。
その他では「シャッター音がした」「スマホのカメラが向いていた」「ウェブに掲載されていたのを知り合いが教えてくれた」などの回答も寄せられたということです。
また、日常生活で盗撮行為に気をつけている場所も聞きました。3位は「エスカレーター、階段」で20.6%、2位は「更衣室、脱衣場」で24.8%、1位は「トイレ」で31.2%でした。
その他、「子どもの行事のとき」「家の中にいるときに、浴室の窓やドアの隙間など」「人が多くごちゃごちゃしてる場所」などもあったということです。
オトナンサー編集部