昔は鉄道もありました!
「美唄富良野線」ついに全通
北海道が整備を進めていた道道「美唄(びばい)富良野線」の未開通区間17.3kmが、2024年8月26日に開通します。道央の新たな幹線道路が、ついに全通することとなりました。
建設中の美唄富良野線(画像:北海道)。
美唄富良野線は、文字通り美唄市と富良野市を結ぶ55.8kmの路線(国道452号重複区間含む)で、美唄ダムから国道452号(芦別市)までの山岳地帯は交通不能区間になっていました。事業化は1987年と古く、未開通部は2010年度から北海道が整備を担当しています。
未開通部は急峻な山岳地帯を2つのトンネル、7つの橋梁で貫きます。「南空知地域と上川南部地域の短絡ルートを形成することによる農産物流の効率化支援や観光アクセス向上」が目的とされています。
札幌圏から富良野へのアクセスは、この1本南側、道央道の三笠ICから道道岩見沢三笠線を通るルートが最短となっていますが、美唄富良野線は美唄ICから直結。岩見沢市-富良野市間の移動でも5分短縮するというデータもあり、アクセス性の向上が期待されています。
また、函館本線の特急停車駅である美唄駅にも直結していることから、富良野駅から旭川駅や滝川駅ではなく美唄駅を目指すことで、鉄道アクセスも向上するとされています。
美唄富良野線のルートには美唄炭鉱の跡があり、かつては美唄駅と炭鉱をつなぐ鉄道(三菱鉱業美唄鉄道)もありました。空知地方に点在する、こうした産業遺産を活用した観光の活性化にも期待がかかっています。