有人機と共同で運用される機体
アメリカの航空宇宙企業ノースロップ・グラマンは2025年12月4日、有人戦闘機と連携して運用されることを想定した自律式無人機「プロジェクト・タロン」を公開しました。
公開されたプロジェクト・タロン(画像:ノースロップ・グラマン)
プロジェクト・タロンは、任務の柔軟性と高度なモジュール式製造技術を組み合わせることで製造期間の短縮を図り、スピードとシンプルさを重視しています。
この機体は、有人および無人の各プラットフォームを支援する「フォース・マルチプライヤー(戦力倍増効果)」として機能し、運用部隊の攻撃力、適応性、運用効果の向上を目的としています。
プロジェクト・タロンの設計・製造はすでに24か月未満で完了しており、現在は初飛行に向けて準備が進められているとされています。公開された画像からは、ラムダ翼、V字尾翼、機体背面に配置された台形のエアインテークといった特徴が確認できます。また、明言はされていないものの、ステルス性が考慮されていることも推測されます。
ノースロップ・グラマンは、アメリカ空軍初の無人戦闘機として位置付けられる「CCA(Collaborative Combat Aircraft:共同戦闘機)」の採用候補機を提案していましたが、技術的には高評価だったものの、コストが高すぎたため選定されなかったと報じられています。
プロジェクト・タロンは、このコスト問題を再検討し、コストバランスの最適化を図ることを目的とした機体で、顧客の要望に応じてさまざまな役割に適応できるプラットフォームとなることが期待されています。
