日本代表は13日、翌日に控えたEAFF E-1サッカー選手権2019決勝大会の香港代表戦に向けて練習を行った。
10日に行われた初戦・中国代表戦の終盤に途中出場で日本代表デビューを飾ったMF相馬勇紀は、香港代表戦でA代表初スタメンとなる可能性が高い。
ウィングバックのポジションで起用されると見られ、相馬は「サイドが1枚なので、やっぱり運動量が求められるポジションだと思う。そこを逆に攻守の切り替えなどで上回れれば、チャンスが増えるのかなと思っています」と自身の活躍のイメージを膨らませている。
香港代表は初戦の韓国代表戦で極端に守備的な戦術を採用して戦っていた。同様に格上の日本代表に対しても守備に重きを置いた戦いが予想される。その中で、相馬は「動き出しのズレとか、自分が行けそうなイメージは作れているので、ランニングのところでしっかり(マークを)外せれば得点は取れるのかな」と、サイドからゴールを陥れるまでの一連の動きも想定しているようだ。
ウィングバック起用にはなるが、もともとは攻撃的なウィングを本職とする選手だけに、「前で(ボールを)取れれば相手ゴールも近いですし、単純にそこで取り切ったら2次攻撃、3次攻撃とできる。失点のリスクも減るし、得点のチャンスも増えると思うので、切り替えのところは大事になる」と押し込んだ状態での守備から攻撃につなげるながれも意識する。相馬はサイドで攻撃のスイッチを入れるキーマンになるかもしれない。
守備的にブロックを作って引いてくることが予想される香港代表相手に、相馬は「カウンターとセットプレーが大切になってくる」とも語っている。押し込んだ状態でボールを奪われても、ハイプレスですぐに回収してショートカウンターでシュートまで持ち込む。
それがゴールから外れても、コーナーキックを獲得するか、あるいはペナルティエリア近くでフリーキックを誘ってチャンスにつなげる。こうしたループを作ることができれば、香港代表を終始圧倒することも不可能ではないかもしれない。
(取材:元川悦子【釜山】、文・構成:編集部)