関西地方の空の玄関口のひとつ「伊丹空港」は、実は兵庫県伊丹市・大阪府豊中市・大阪府池田市と2府県3市にまたがっています。なぜ「伊丹」の名前がつけられているのでしょうか。
もともとあった滑走路が関係?
関西地方の空の玄関口のひとつ「大阪国際空港」は、またの名を「伊丹空港」として知られています。3文字アルファベットで空港を表すコードも「ITM」であることからも、なかば公式の名称です。しかし同空港は、兵庫県伊丹市・大阪府豊中市・大阪府池田市と2府県3市にまたがっています。なぜ「伊丹空港」なのでしょうか。
伊丹空港を発着する旅客機(乗りものニュース編集部撮影)。
伊丹空港は旅客ターミナルが豊中市と伊丹市、貨物エリアなどが池田市、滑走路の多くの部分が伊丹市に位置しています。そのようななか「伊丹」が空港名に冠されたのは、もともとあった滑走路が関係しているとされています。
前進の伊丹飛行場時代から米軍接収下を経て、返還後、大阪空港としてリスタートを切る1958年までの航空写真を見ると、かつての伊丹空港はいまより西側、つまり伊丹市側に寄って位置していたのがわかります。
一方豊中市の公式サイトでは、「伊丹空港」と呼ばれるようになった経緯を以下のように公表しています。
「大阪国際空港は『大阪第二飛行場』⇒『伊丹飛行場』⇒『大阪空港』⇒『大阪国際空港』と名前を変えてきました。現在の大阪国際空港が、伊丹市・池田市・豊中市と3市にまたがっていながら『伊丹』空港と呼ばれることがあるのは、『伊丹飛行場』だったころの名残と思われます」