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「パイの実には感動が詰まってるんです」フードエッセイスト・平野紗季子さんに聞いた、いつもの"食"を輝かせる秘訣。

東京バーゲンマニア

食べ物

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平野紗季子さん

「まるでクリスタルでできた宮殿を口の中に建築するような料理」
「ビリヤニ食べて『風じゃん......』ってなった」
「それはまるで果物のzipファイル」
「ハムカツが光った」......。

フードエッセイストの平野紗季子さんが、日本や世界各地の食べ物たちとの出合いを綴った『ショートケーキは背中から』(新潮社)。ユーモアたっぷりの豊かな表現で、食べた瞬間の感動がまっすぐに伝わってきます。

平野さんのように、「食べる」を楽しみ尽くす秘訣とは? 普段の食事のようすや、食べ物にかける熱い思いを、直接うかがってきました。

"特別じゃない味"ならではの幸せ

こだわりのレストランからチェーン店やコンビニまで、本書には、あらゆる意味で多種多様な食べ物が登場します。まずは、どんなふうにセレクトしたのかを聞いてみました。

こだわり尽くしたレストランに毎日行きたいかというと、それはそれで疲れるじゃないですか。何でもない喫茶店に行ってぼーっとするのも癒されるし、仕事から帰ってきてクタクタで宅配を頼んで動画を見ながら食べる時間だって好きです。どんな食の時間にも、そこにしかない味が存在していると思うんですよ。

平野紗季子 著『ショートケーキは背中から』(新潮社)

本書で紹介されているグルメの中から、ロッテの「パイの実」と、ハウス食品の「オー・ザック」を召し上がっていただきながらお話をうかがいました。

パイの実は、高校時代にアメリカへ留学していた時、現地の日本食スーパーで買って感動したという思い出があるそうです。

箱の中に、パイが湿気ることなくサクサクの状態で収まっていることに、まず感動があって。パイって本当にすぐ湿気るじゃないですか。焼きたてのようなサクサク感を、常温で、日本中、世界中でいつでも味わえるってすごくないですか? ロッテさんのテクノロジーですよね。ちなみにパイの実は64層なんですけど、この64層が口の中ではじける瞬間の喜びがたまりません。

「オー・ザックの匂いが好きなんです」と袋の中を嗅ぐ平野さん

オー・ザックは、大のポテトチップス好きでもある平野さんの、"トップ7ポテチ"にランクイン。

いろいろなポテチを食べていて、生のジャガイモをスライスして揚げるというのがやはり王道のあり方だなと感じます。でもオー・ザックは、ジャガイモをパウダー状にしたものを使っていて。粉に味をつけて成形して揚げていて、言うなれば、かまぼこみたいな作り方なんです。

その特異性というか、不思議ちゃんというか。我が道を行くアウトロー感がすごく好きなんです。いいなぁ......と励まされます。クラス1の人気者みたいなものだけの世界って居心地悪いじゃないですか。やっぱり、オー・ザックがいてくれないと。

ぜいたくしたいけど予算が...どうする?

「美味しいものを食べる」というと、お金をかけて食べに行くイメージがある人も多いのではないでしょうか。経済的に厳しいから、特別な食事体験ができない......そう思っている人に平野さんは、「必ずしも、お金をかけたから幸せになるということでもない」と話します。

たとえば、この本にも書いていますが、寒くて疲れ果ててお腹ぺこぺこになった日に、私はよくコンビニの冷凍鍋焼きうどんを買うんです。それを家で火にかけて温めて食べる時の幸せは、何ものにも代え難いんですよ。

一方で、やっぱりレストランだからこそ得られる幸せもあります。経済的に悩ましい時、どうすればいいのでしょうか。

レストランでぜいたくに食べる体験は、数ヶ月に1回とかでもいいと思っていて。たとえば、1ヶ月に1回行く予算があるとしたら、2ヶ月に1回にして、ダブル予算で行ってみるとか。そういう工夫はできるなと思いますね。「他のお店2回行くの我慢して、ここに1回行きたいな」みたいなお店ってあるじゃないですか。

私、朝昼抜いて夜だけ食べる日もけっこうあるんですよ。まず朝ご飯は習慣的に食べていないのと、夜に全力を尽くしたいと思うと、昼に中途半端なものを食べてお腹いっぱいになっちゃうのが嫌なんです。夜お腹ぺこぺこにしておくなら、朝昼浮くぶんの食費も夜にかけられる! みたいな(笑)。「朝ご飯は食べたほうがいい」とか「1日3食」とか、全然気にしていないです。今日も何も食べずに来ました。パイの実とオー・ザックが1食目です(笑)。

心の赴くままに、一食一食を味わい尽くす平野さん。その時間には、きっと単なる食事以上の何かがあるはずです。平野さんにとっての食事は、どんな時間なのでしょうか。

私にとって、食べる時間は、「自分を自分たらしめてくれる時間」です。この本の冒頭に「会社員の味」という文章を収録していますが、会社員時代、夜中に疲れ果てて「このまま早く帰って寝たい」という気持ちだった時に、家の前の食堂が開いていて。入ってみたら、すごく心の温まる食事を出してくださったんです。

その時に、「美味しい」もそうなんですけど、「自分にもまだ感じる力が残っていたんだ」ということにすごく感動して。「この時間は、人様に多少迷惑をかけたとしても、絶対に守らなければいけないものだ」とわかったんです。ある種の聖域というか、大切にしたい、譲れない時間ですね。

「ごはんは裏切らない」と伝えたい

アメリカの留学先の寮では、舌に合わない料理を食べ続けることになり、ショックを受けたという経験も。そんな中でパイの実の美味しさに感動するのですが、平野さんの人生には何度か、「美味しく食べられない時間」がありました。

味に傷つく時間が、むしろ、食べ物を輝かせるために必要なのかもしれません。何かを美味しいと思う時、必ずそこに、他の味で傷ついた経験が内包されている気がします。ということは、どんな味も味わってみるべきだったんだなと、後になって気づくというか。これは食べ物に限らず、経験全般の話かもしれないですが。

留学していた当時は一刻も早く日本に帰りたかったですが(笑)、それまでの価値観や日々を一回壊される経験は、大事なんじゃないかと思うことが増えました。それがひるがえって、食の喜びを輝かせてくれるので。

食に傷ついたあと、食にたくさん救われてきたという平野さん。本書の帯には、「やっぱり虚無にはごはんが効く」という言葉が書かれています。

この言葉の通りで、食べ物は、心を耕してくれるものだなぁと思っています。私は、食べ物に救われてここまで生きてこられたという感覚がすごくあって。どんなつらい時も、苦しい時も、何かを食べることで前を向けることがあると思います。

食べることが「人生のおまもり」になるのかもという予感を持っていると、私のように、実際に救われに行けることもあるはずです。「ごはんは裏切らないよ」というメッセージを、この本でみなさんにお伝えしたいです。

食を通して、心までじんわりと届く一冊。お腹を空かせて、食べたいものを考えながら読んでみてはいかがでしょう。

東京バーゲンマニア編集部
Written by: 馬場レオン

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