働く女性を悩ませる、キャリアと結婚・出産の兼ね合い。子どもの存在が、自身のキャリアに与え得る影響について考えているという人もいるのではないでしょうか。そんな女性の「キャリアと子ども」に関する調査結果が、転職サイト「女の転職type」を運営するキャリアデザインセンター(東京都港区)から発表されました。
マイナス面「勤怠の乱れで迷惑を…」
調査は2022年6月から7月にかけて、「女の転職type」会員を対象にウェブ上で実施。755人から有効回答を得たものです。
まず、子どもがいる人を除いて「将来、子どもが欲しいと思うか」について聞いたところ、最も多かったのは「結婚して、子どもが欲しい」(42.8%)でした。「分からない」(22.0%)を除くと、「結婚はしたいが、子どもは欲しいと思わない」(15.6%)、「結婚も子どもも望まない」(14.6%)が次いで多くなっており、約3割の人が子どもを望んでいないことが浮き彫りとなっています。
「子どもがいることでキャリアのプラスになることは、どんなことだと思うか」については、子どもがいない人もいる人も、1位は「子どもがいる人の立場が理解できる」でした。以下、「視野が広がる」「お金を稼ぐモチベーションが上がる」と続いています。一方、「タスク管理がうまくなる」は、子どもがいない人は16.0%なのに対し、いる人は33.2%と約2倍に。子どもを持ってこそ実感するプラス面であることがうかがえる結果となりました。
では逆に、「子どもがいることによるキャリアのマイナス」についてはどうでしょうか。結果、子どもがいない人もいる人も、「勤怠の乱れで迷惑をかける」がトップに。次いで、「体力的につらい」「新しい仕事に挑戦しづらい」となっています。
また、「給料が減る」「転職しづらい」は、子どもがいない人といる人で10%以上のギャップがあることも明らかに。その他、「残業、接待、出張はしにくい」「女は子育てという古い考えの上司の下では働きづらい」といったコメントもみられたとのことです。
さらに、子どもがいない人といる人それぞれに、「総合的に見て、子どもがいることは、キャリアにとってどう影響すると思うか」を質問したところ、両方とも「どちらかといえばマイナスに働く」が約3割と、全体で最も多い結果に。
「プラスに働く」と答えたプラス派の割合は、子どもがいない人31.6%に対し、いる人は36.7%とその差は5.1%に。一方、「マイナスに働く」と答えたマイナス派の割合は、子どもがいない人42.0%に対し、いる人は50.2%とその差は8.2%に。「プラスに働く」と比較すると、やや広がるという結果となっています。
オトナンサー編集部