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県警も注意喚起「茨城ダッシュ」とは 誉められたものではない各地の「ご当地ルール」

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茨城県警が公式Twitterで「茨城ダッシュは違反です」と注意喚起しています。これは何を指すのでしょうか。ただ全国に目を向けると、「茨城」が「松本」や「名古屋」になるなどし、不名誉な「ご当地ルール」が存在します。

「ご当地ルール」として各地に

 茨城県警が公式Twitterで、「茨城ダッシュは違反です」と呼び掛けています。どういうことなのでしょうか。

Large 210830 dassyu 01右折車は直進車を妨害してはならない。写真はイメージ(画像:写真AC)。

「茨城ダッシュ」とは県警の説明によると、「青信号に変わった瞬間、猛ダッシュで先に右折する危険な運転」のこと。道路交通法でも、第37条によって「車両等は、交差点で右折する場合において、当該交差点において直進し、又は左折しようとする車両等があるときは、当該車両等の進行妨害をしてはならない」と定められており、右折車は直進車などがなくなるまで、待機しなければなりません。

 しかし、茨城県警が注意喚起するような危険な運転は各地で見られます。皮肉なことにその土地ごとに名前が付けられ、「ご当地ルール」としてまかり通ってさえいる現状です。

「茨城ダッシュ」と同義とされる運転に、「松本走り」や「伊予の早曲がり」などが挙げられます。それぞれ前者は長野県松本市、後者は愛媛県です。ほかにも愛知県の「名古屋走り」の中に、この運転が含まれることもあります。

「先に右折」実は公式でOKな場合も

 先に右折することがどう危険かは想像に難くありませんが、そのようなご当地ルールは、あくまで一部の人どうしでしか共有されていないことが一番の問題点でしょう。対向車は、危険なドライバーがまさかそのような運転をするとは思っていないのです。また、強引に右折した先に横断歩道があれば、そこで歩行者が危険にさらされることも考えられます。

 ただし、こうした「先に右折」が公式のルールとなっている箇所もあります。東京都など、特に道幅が狭く右折レーンを設けられない交差点では、特殊な信号制御により先に右折車を進行させるケースがあるのです。

Large 210830 dassyu 02右折レーンを設けられない狭い交差点では、先に右折車を進行させる「先発時差式」信号機が設置されることがある(画像:Google/大藤碩哉撮影)。

「先発時差式」「矢印先出し式」などと呼ばれる信号機で、通常は信号サイクルの最後に表示される右折矢印が、最初に表示されるものです。この際、当然ながら対向車側は赤信号であり、右折した先の歩行者用信号機も赤。こうすることで、車列の先頭にいる右折車が、直進や左折する後続車をせき止めずに済み、より円滑な交通が実現できます。

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