高速道路のICやJCTには、路線ごとに通し番号が振られています。そのなかには「3-1」「3-2」と枝番が付与されているものや、欠番になっているものも。これらから、路線の歴史や未来の計画がわかります。
昔からあるIC・JCTの通し番号
多くの高速道路のICやJCTには、起点側から通し番号が振られています。たとえば東北道であれば、起点の川口JCTが「1」、次の浦和ICが「2」、その次の岩槻ICが「3」、といった具合です。
近年、外国人ドライバーの利便向上を目的として路線ごとに「高速道路ナンバリング」が制定されましたが(東北道の場合は「E4」)、ICやJCTの通し番号は、それ以前からあるものです。
東名高速 横浜青葉ICの通し番号は「3-1」(2019年10月、中島洋平撮影)。
この通し番号は、未開通区間のICやJCTも、あらかじめ見越して付けられることがあります。たとえば千葉から茨城にかけて伸びる計画の東関東道は、茨城県内の潮来(いたこ)ICと鉾田ICのあいだが未開通ですが、潮来ICは「13」、鉾田ICは「16」です。未開通区間にはふたつのICが計画されており、それらに「14」「15」が付されることでしょう。
なかには「3-1」「3-2」といったように、枝番号が付されているものもあります。前出の東北道で「3-1」は、岩槻ICの次の蓮田スマートIC、「3-2」は、圏央道と交わる久喜白岡JCTのものです。その次の久喜ICが「4」ですが、路線当初の計画になかったスマートICやJCTができるたびに番号を繰り上げるのではなく、枝番号で処理されるというわけです。
「2」がない東名 そのワケは?
東名高速の場合は、起点側から東京IC「1」、東名川崎IC「3」、横浜青葉IC「3-1」、横浜町田IC「4」になっています。横浜青葉ICは、路線開通から30年経った1998(平成10)年に新設されたため「3-1」ですが、「2」が欠番になっているのはなぜでしょうか。
この「2」にあたるものとして、東京IC~東名川崎IC間で2020年現在、外環道と接続する東名JCT(仮称)の建設が進められています。外環道「東名~関越」区間の建設計画そのものは、東名が開通した1960年代から決定していたものの、長らく手付かずの状態でした。
ちなみに中央道でも「2」は欠番となっており、「1」の高井戸ICと、「3」の調布ICのあいだで、外環道が接続する中央JCT(仮称)の建設が進められています。
このように、すでに開通済みの区間で欠番が存在する例はほかにもあります。また、すべての路線で「1」から通し番号が始まるとも限りません。たとえば名神高速は東名から連続した番号が振られていて、小牧ICの「24」から始まり、終点の西宮ICは「38」です。