日本の防衛産業を左右するかもしれないお話
日本製部品がアメリカの最新鋭レーダーへ組み込み
三菱電機は2024年7月24日、アメリカの大手防衛関連企業RTXコーポレーションの事業部であるレイセオンと、アメリカ海軍向けの艦艇搭載レーダーである「SPY-6」構成品の供給契約を締結したと発表しました。
SPY-6を搭載した初の駆逐艦であるアメリカ海軍の「ジャックHルーカス」(画像:アメリカ海軍)。
SPY-6は、従来のものよりも探知距離や精度が大幅に向上した最新鋭の艦載レーダーで、ボックス状の小さなモジュールを組み合わせることで、1つの大きなレーダーとして機能させることができます。このため、SPY-6はさまざまな艦艇に搭載可能な柔軟性を有しており、最新のイージス艦であるアーレイバーク級駆逐艦フライトIIIをはじめ、強襲揚陸艦や輸送艦、空母、フリゲートなど、今後10年間で65隻ものアメリカ海軍の艦艇に搭載されることが決定しています。
今回の契約により、三菱電機はSPY-6の製造元であるレイセオンに対して、将来的にSPY-6の構成品を供給することになりますが、これはつまり、アメリカ軍に納入される装備品のサプライチェーンの中に、日本企業が組み込まれることになるということです。
今後について、三菱電機は「米国海軍装備品のサプライチェーンへの参画とレーダー構成品の供給を目指し、製造に向けた準備を進めていきます」とコメントしています。