犬を飼いたいと思ったときに、オスとメスのどちらを飼ったらよいのか疑問に感じたことはありませんか。オス犬とメス犬とで飼いやすさに違いはあるのでしょうか。犬を飼う際に検討すべきことも含め、動物看護師のfujimaruさんに教えていただきました。
柴犬は飼い主に忠実だけど…
Q.まず、犬を飼いたいと思ったときに検討すべきことについて教えてください。
fujimaruさん「犬種や体の大きさによって差はありますが、犬の平均寿命は13年前後です。まずは、13年間最期まで飼えるのか、健康を保ってあげられるのかを検討しましょう。
犬は予防するものが多いです。混合ワクチンやフィラリア、ノミ・ダニ、法律で決まっている狂犬病。こういった予防系の注射を毎年きちんと受けさせてあげることができるのかも、検討しなければなりません。併せて、犬を飼った後は役所で犬の登録を行う必要があるので、それについても勉強しておきましょう。
犬は体の大きさや体形に違いがあり、1日に必要な運動量も異なります。毎日必要なだけの運動量を運動させられるか、体の大きさに応じて必要なスペースを取れるかということも考えて犬種を選びましょう」
Q.オス犬とメス犬とでは、飼いやすさや性格に違いがあるのでしょうか。
fujimaruさん「オス犬・メス犬の違いよりも、育った環境や犬種によって性格の傾向が異なります。例えば、レトリバー系は無邪気でおおらか、柴犬や秋田犬のような日本犬は、飼い主には忠実だけどそれ以外の人には懐きにくいなどです。また、犬種によって飼育方法やかかりやすい病気が異なるので、生活の中で気を付けないといけない内容が変わってきます。飼いたい犬種のことを知っておくことも重要ですね。
強いて言えば、オスの方が無邪気な傾向があるかもしれません。ですが、犬は猫と比較すると、オス犬・メス犬共に飼い主が大好きで駆け寄ってきてくれる子が多いですよ」
Q.オス犬、メス犬を世話する際のポイント、注意点について、それぞれ教えてください。
fujimaruさん「避妊手術においては、メス犬はおなかを開かなければならないので、オス犬より費用が高くなります。避妊手術をしない場合、メス犬はヒートという生理現象があるので、そのときはマナーバンドを付けてあげましょう。かぶれの原因となるので、付けっ放しではなく適宜交換して、清潔を保ってあげてください。
また、オス犬はマウンティング行為という、ぬいぐるみや飼い主に覆いかぶさるように乗ってしまうことがあることを念頭に置いておきましょう」
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犬の場合、オスとメスとで飼いやすさにそれほど差はないということです。生まれ育った環境や犬種によって、性格の傾向が決まるといいます。そのため、犬を飼う際は、一匹一匹の性格を理解しようとしてあげることが重要でしょう。犬の寿命は約13年と長いため、最期までお世話をすることを忘れずに迎え入れたいですね。
オトナンサー編集部