国土交通省は2025年3月4日、2025年度から着手する新規事業化候補路線の一つに、国道22号「名岐道路」を挙げました。
名古屋高速を東海北陸道まで延ばす「名岐道路」
名古屋高速の一宮中入口。奥の途切れている高架を一宮木曽川ICまで延伸するのが「名岐道路」の事業だ(乗りものニュース編集部撮影)
国土交通省は2025年3月4日、2025年度から着手する新規事業化候補路線の一つに、国道22号「名岐道路」を挙げました。
名岐道路は、名古屋高速16号一宮線をさらに北へ延伸し、東海北陸道の一宮木曽川ICへ直結させるものです。
一宮線は現在、名神の一宮ICを越えた一宮中入口で途切れています。そのため、東海北陸道へ行くには、「一宮IC→一宮JCT→東海北陸道」と、いったん名神に合流する必要があります。これが中京圏屈指といわれる「一宮JCT周辺」の大渋滞を引き起こす一因になっていました。
名神の一宮IC-一宮JCT間は、2024年9月に上り線が3車線化されて渋滞が大きく緩和。下り線も3車線化工事が進められています。ただし路肩や車線幅を狭くしてスペースを捻出した「応急的な措置」であるため、NEXCO中日本は、いずれ元の2車線に戻す可能性もあるとしています。
名岐道路が完成すれば、名神を通らず名古屋高速と東海北陸道が直結するため、渋滞の抜本的な緩和が見込まれます。
さらに、SNSなどでは、東海北陸道を一宮JCTから南へ延伸させ伊勢湾岸道へつなぐ「一宮西港道路」もできれば“完璧”との声も。こちらも事業化へ向けた動きが進められています。
名岐道路の区間は7.5kmで、4車線の高架道路を整備。途中に2つのICが設けられる想定です。2040年の予測交通量は最大で1日5万8000台とされる区間もあるなど、かなり多いです。
愛知県は有料道路事業の導入による早期整備を要望しており、事業主体となることが前提とされている名古屋高速道路公社も、実現に向け主体的に取り組むとしています。
今後、国の新規事業採択時評価を経て採択されれば、新規事業化となります。