2024年3月23日に開業する北大阪急行延伸線では、乗務員など約60名が運転習熟訓練を行っています。今回その様子が報道公開されました。
昼間や深夜に訓練を実施中
いよいよ2024年3月23日に延伸開業を迎える、大阪府北部の北大阪急行。千里中央から箕面萱野まで2駅間2.5kmが新たに誕生し、箕面市内から大阪市中心部まで電車1本で行けるようになります。直通する地下鉄御堂筋線でも、行先案内に「箕面萱野」の文字が準備されはじめました。
開業を1か月半に控えた現在、乗務員など約60名が運転習熟訓練を続けています。2月8日(木)、その様子が報道公開されました。
箕面萱野駅で習熟運転を行う北大阪急行(鶴原早恵子撮影)。
公開されたのは、新たな終点となる箕面萱野駅にて行われた「入換運転訓練」です。これは、1番線と2番線の間で車両を移動させるもの。出発した列車をポイント(分岐器)を越えた位置で一旦停止させ、その後ポイントを切り替えてバックし、もう片方のホームに入れるというものです。
運転士は交代しながら何回も列車を往復させ、線路の勾配や、信号や保安設備がどの位置にあるか、速度超過の際はどこでブレーキがかかるかなどを確かめ、本番に備えていました。
運転習熟訓練は、この入換運転訓練のほかにも、終電後に千里中央駅から箕面萱野駅の間で行われています。また、今回の訓練では北大阪急行9000形が使用されましたが、相互直通運転を行っている大阪メトロの車両を用いた試運転も行われています。
駅員もまた開業に向け、さまざまな訓練を行っています。北大阪急行によると、万一の事故に備えた避難誘導経路の確認や防災設備の講習のほか、駅の階段やホームドアの位置関係などを確認しているとのこと。駆け込み乗車が発生する可能性も考慮にいれつつ、より安全に乗降できるよう準備を進めています。
延伸開業後、御堂筋線・北大阪急行の行先として慣れ親しんだ「千里中央」止まりの列車は全て、箕面萱野まで運転区間を延長します。そのため今回の訓練のような「入換」は、箕面萱野駅で日常的に見られる光景となります。北大阪急行の田中駅長は「多くのお客様に利用していただき、地域を盛り上げていきたい」と意気込みを語りました。