契約からわずか2年あまりで実弾頭試験を実施
アメリカ空軍は2026年1月30日、現在開発中の新型巡航ミサイルである「射程延伸型攻撃弾薬(Extended Range Attack Munition:ERAM)」の実弾頭試験を、フロリダ州のエグリン試験訓練場で実施したと発表しました。
ERAMの実弾頭試験の様子(画像:アメリカ空軍)。
ERAMは、アメリカ空軍が開発を進めている長射程のスタンドオフ巡航ミサイルで、射程約450km、飛翔速度は700km/h以上とされています。誘導はGPS(Global Positioning System、全地球測位システム)によって行われ、兵器の命中精度を示す半数必中界(CEP)は10mとされています。
ERAMの大きな特徴は、安価かつ迅速に取得可能な誘導弾を目指している点です。通常、長射程の精密誘導ミサイルは開発および製造コストが高く、そのため取得費用も高止まりするため大量取得が困難という課題がありました。しかし、2022年以降継続しているウクライナ戦争では、この種のミサイルを大量生産する能力が重要であることが露見し、さらに中国との軍事的な対立が強まる中で、こうした安価かつ大量生産が可能な誘導兵器の需要がより一層高まりました。
こうした状況に対応するべく、開発計画がスタートしたのがERAMで、2024年に開発企業と契約が結ばれたばかりにも関わらず、2026年後半には初期バージョンのミサイルがアメリカ空軍に納入される計画となっています。また、2025年にはERAMをウクライナに供与することも決定されており、最大で3300発あまりのERAMが将来的に供与される見込みです。
