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10月から変わったふるさと納税。2024年からはどうすればいい?

マイナビウーマン

金融

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今回のお悩み「10月から変わったふるさと納税。2024年からはどうすればいい?」

これまでふるさと納税をしていましたが、2023年10月にルールが改正されたと聞きました。「改悪」との声も耳にしますが、具体的にどこがどう変わったのでしょうか? (20代/IT系)

■「ふるさと納税」制度のおさらい

そもそも、ふるさと納税は、都市部と地方の税収の地域間格差を埋めるためのものとして作られました。本来は今住んでいる市区町村の自治体に納める所得税や住民税といった税金の一部を、ふるさと納税を利用して自分で選択をした自治体へ寄付をすることができます。

ふるさと納税は、所得などによってその上限はありますが、寄付した金額から自己負担分の2,000円を引いた金額を、確定申告をすれば寄付金控除としてその年の所得税と翌年度分の住民税が控除されるという仕組みです。

また、確定申告を必要としない給与所得者の方は一年間で5自治体以内の寄付なら、確定申告をしなくても寄附金控除が受けられる「ワンストップ特例制度」を使うことができ、寄付した金額から2,000円を引いた金額が翌年度分の住民税から控除されます。

所得税の控除分もまとめて住民税から控除されるため、ワンストップ特例制度を利用しても、控除上限に達しない限りは控除額に差はありません。

さらに、寄付金額の3割にあたる返礼品がもらえることがメリットとされています。

■ふるさと納税の改正ポイント3つ

ふるさと納税は2023年10月に変更・改正されました。変わったポイントは大きく3つあります。

1つめは、募集適正基準の改正です。返礼品の調達費用は寄付金額の3割まで。それに加えて、募集にかかる費用や事務手数料、受領証の発行費用などがあります。それらトータルの費用で寄付金額の5割以下となりました。

2つめは、地場産品基準の改正です。加工品の中でも熟成肉と精米は、原材料が当該地方団体と同じ都道府県内で生産されたものだけに限られることになりました。

以前までは、アメリカやオーストラリアなどの外国からお肉を仕入れて熟成させてスライスしたものを返礼品として出したり、その自治体が属していない他の都道府県から玄米を仕入れて、精米や無洗米として返礼品として出したりしている自治体もありましたが、これがNGになったのです。

ただ、これには抜け道があります。お肉に関しては、熟成してスライスしたものがNGなだけで、塩などで味付けをしたり、ソーセージやハムなどに加工したりして付加価値がつけばOKになります。

ということで、ちゃんとその自治体で育てられたものが食べたいという方は、できるだけ加工されていないお肉を選ぶことをおすすめします。

3つめは、適切な寄付先の選択を阻害するような表現の禁止です。「お得」や「ドカ盛り」、「おまけつき」といったワードが使えなくなりました。ただし、「わけあり」や「業務用」「支援品」といったワードは問題なく使えているので、これらをキーワードに検索すると良いでしょう。

これは、純粋にその自治体を応援したいという気持ちで寄付をしてほしい、というところに立ち返った結果となります。

■おすすめの返礼品と選び方

基本的には、量を取るか質を取るか。量を重視して、日々の家計の足しにしたい人は、お米など、もらえる量が多い自治体を選びましょう。

私は、長崎県雲仙市のにんじん・たまねぎ・じゃがいもが5kg入っている野菜セットをもらったことがあります。野菜が高騰しているときは、特におすすめです。宮崎県都城市のお肉や、茨城県境町のお米は量が多くお得感があり、北海道妹背牛町のお米も品質が良くておすすめです。

一方、質を重視する人は、普段あまり買わない高級フルーツ(あまおうやシャインマスカットなど)を選ぶと良いでしょう。

年末までに選ぶ時間が無いという方は、ポイント制を採用している自治体へ寄付をするのも良いでしょう。寄付金額に応じてポイントが付与され、返礼品はその時点で選ぶ必要がありません。そのポイントを利用して、年明けに返礼品を選定し、もらうことができます。ポイントには期限がありますので、期限切れにならないように早めに選ぶようにしましょう。

ふるさと納税はこれまでやったことが無いという方も、ぜひ利用してみてほしい制度です。制度変更で返礼品に多少の変化がありましたが、まずは一度、お試し感覚でも利用してみてはいかがでしょうか。

令和のマネーハック89

ふるさと納税の改正ポイントは、募集適正基準・地場産品基準・適切な寄付先の選択を阻害するような表現の3つ。これを機に、自分に合った選び方を考えてみては?

(監修:丸山晴美、取材・文:高橋千里、イラスト:itabamoe)

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