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「穴が空いたトンネル」は目がチカチカするし雨も入りますよね…? なぜあんな構造なのでしょうか?→納得のメリットとは

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近年、地下トンネルなのに、上部に穴があいた「半地下」構造のトンネルがいくつか見られます。なぜわざわざ穴をあけるのでしょうか。

トンネルなのに光が差す、雨に当たる……

 地下トンネルなのに、上部に穴があいた「半地下」構造のトンネルが近年いくつか見られます。トンネル内に光が差し込むため、ドライバーの目には光、影、光、影……というふうに映り運転しにくいという人もいるでしょう。また、雨風もトンネル内に入り込んできます。なぜこのような構造が採用されているのでしょうか。

Large figure1 gallery1半地下トンネル(掘割スリット構造)の外環道千葉区間(2018年5月、中島洋平撮影)。

 こうした「半地下トンネル」を国土交通省やNEXCO東日本は、「トンネル」とは呼ばず「掘割スリット構造」と呼称します。

 では、このようにするメリットは何でしょうか。この構造を採用している外環道の千葉区間を管理するNEXCO東日本は以前の取材に対し「換気ができる」点を挙げています。

 通常、地下トンネルは換気のために一定の間隔で外気を取り入れる換気塔を設ける必要があるほか、火災時を想定した避難や消火のための設備も、かなり大がかりになります。半地下であれば、火災時の煙を自然に排出できるほか、密閉空間であるトンネルを通るドライバーの心理的な負担も和らげられるというわけです。

 ちなみに、一般的に長いトンネルは危険物積載車の通行が禁止されていますが、9.6kmにもおよぶ外環道の地下区間(松戸IC~市川南IC付近)までは半地下のため通行が可能です。またこの区間では、都市部や人口密集地を通過することから、沿道の環境保全のため、この構造が採用されたという背景もあります。

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