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「アンチエイジング」は“抵抗”ではない 風吹ジュンさんに学ぶ、老いの価値

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風吹ジュンさん(2015年5月、時事通信フォト)
風吹ジュンさん(2015年5月、時事通信フォト)

 女優の風吹ジュンさんが語っていた、あるインタビューの中にこんな言葉があります。

「アンチエイジングといっても、老いに抗うことでは決してありません。心身ともに健康に、そして豊かに老いを重ねていくための、ほんのちょっとした心がけ」(マガジンハウス「風吹ジュンスタイル」より)

 多くの人はエイジングを単に「年を取って、衰えていくこと」とネガティブに捉えて、あらがって、身体的な健康や外形的な若さを保つことばかりにきゅうきゅうとしている。しかし、そうではなく、エイジングとは「心豊かに年を重ねていくこと」。ちょっとした心掛け次第で心豊かに年を取っていけるはずだし、そうすれば、年を取ることに価値が見いだせるのに――。そんなメッセージのように感じます。

日本人に根強い“若さ信仰”

 風吹さんの言う通り、もともと、「エイジング(aging)」という言葉は決してネガティブな意味合いではありません。

 数年前に流行した「エイジング・ビーフ」とは、低温熟成させて、うま味を増した牛肉のことです。ウイスキーやワインでも、上手に何年も寝かせたもの(エイジングしたもの)の価値は高くなります。楽器でも「弾き込み」のことをエイジングといい、音色や響きがよりよくなるようです。また、工業製品でも、部品や油がなじんだ状態で出荷しないと、うまく性能が発揮できないことがあるので“慣らし運転”を行いますが、この工程もエイジングです。

 加齢によって、体力、単純な記憶や計算の力などは衰えていきますが、経験や学習に基づく知恵、洞察力、そこから何かを感じ取る力などは衰えるどころか向上していきます。このことはさまざまな研究が証明していますし、筆者が接している高齢の人々から、いつも感じさせられています。

 日本人は“若さ信仰”が強いといわれます。いつごろから、なぜ、そうなってきたのかは諸説ありますが、いずれにしても“若さ信仰”が強いまま、高齢化が進んでいけば、暗い社会になっていくのは当然のことです。老いより若さに価値を置くなら、中高年は年を取っていくのを嫌がり、若者はお年寄りを「価値の低いかわいそうな存在」だと考えがちになるからです。

 老いによって獲得した価値を高齢者自身が改めて見つめ直すとともに、若さを根拠なく過大評価している面にも目を向ける必要があるでしょう。風吹さんの言葉からは、老いによって獲得する力や老いの価値がよく見えてきます。

「今、20代に戻れるよと言われても、丁重にお断りします(笑)私は今が楽しいし、何も分からずに、ただ空回っていた恥ずかしい自分には戻りたくないから」(宝島社「風吹ジュンWind」より)

 これは、年齢を重ねていくと自分を相対化できるようになるということ。若い頃は往々にして、周囲からの期待が理解できず、周囲との関係がうまく築けないまま、自分勝手に行動してしまうものです。しかし、年齢を重ねるほどに自分を他者や周囲との関係の中にうまく位置付け(相対化し)、調和的な行動ができるから、成果も出るようになる…そんな人間的成長を言っておられるのでしょう。

 他にも、こんな言葉があります。

「変なジェラシーがなくなって、もう、みんながきれいなほうがいいし、みんなが幸せなほうがいいと、いい子ぶるわけでも何でもなく、心からそう思えてくるのです」(マガジンハウス「風吹ジュンスタイル」より)

 これは「自己超越」といってよいでしょう。自己超越は「欲求5段階説」で有名な心理学者のマズローが晩年、5段階目の「自己実現」の上にもう一つの欲求があると述べたものです。

 簡単にいえば、自分が何かを成し遂げた後は(あるいは、自己実現に対して一定の諦めがついてしまえば)、次は自分のことではなく、他者の成功や幸福を願う気持ちやそれに貢献したい欲求が生まれてくるということです。勝ち組・負け組といった枠組みではなく、「シェア」や「共存」といった今どきの思考にも近いと思います。

 風吹さんは自著の中で「今が一番楽しい。これからはもっと楽しい」とおっしゃっています。このような心境の高齢者がたくさんいる幸福な高齢社会を実現するには、まず、「老いることによる価値」をそれぞれがしっかり自覚することが大切だと感じさせられます。

NPO法人・老いの工学研究所 理事長 川口雅裕

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