NATOの大規模演習で投入。
1時間で前線にパーツ提供
イギリス国防省は2024年5月13日、北大西洋条約機構(NATO)の演習に最先端のメタル3Dプリンターを持ち込み、スペアパーツなどの製作を行うと発表しました。
欧州の大規模演習「ステッドファスト・ディフェンダー24」の様子(画像:イギリス陸軍)。
同プリンターは3月8日から5月31日まで行われる、NATOとしては冷戦終結以降最大規模の演習となる「ステッドファスト・ディフェンダー24」にイギリス陸軍が持ち込んだそうです。
イギリスは「Brokkr(ブロック)プロジェクト」と呼称し、3Dプリンターの軍事活用を模索しています。プリンターはトラックに搭載できる大きさで、銅、アルミニウム、鋼鉄などの微細な金属粉がノズルから音速の3倍で発射されるとともに、アームが部品を成形し、1時間以内に修理部品を“印刷”できるとのことです。
現状では、旧式のランドローバーなど、スペアパーツの入手が困難な古い軍用車のパーツを製作していますが、同国国防省としては将来的に新型車両のパーツ提供も3Dプリンターを用いて行いたいとしています。