町田街道のバイパス「新町田街道」が延伸し、ついに町田市街へ直結を果たしました。将来的に多摩都市モノレールを通すことが想定されている道路ですが、新町田街道以外の区間は「どこを通るの?」状態かもしれません。
「新町田街道」延伸!
東京都町田市で2024年3月23日、「新町田街道」が約1km延伸し、ついにバイパス経由で市街地に直結できるようになりました。
新町田街道の新規開通区間(乗りものニュース編集部撮影)。
八王子・相模原方面と町田を結ぶ主要街道である町田街道のバイパスが「新町田街道」です。従来は木曽団地南交差点で途切れ、町田市街地へ直結しない線形となっていましたが、今回、町田市民病院東交差点まで延伸し、町田街道と市街地側で接続しました。
従来は町田街道がカーブして市街地へ向かう形でしたが、そのカーブ地点に信号交差点が新設され、新町田街道から真っすぐ市街地へ直結する線形に。町田街道はその横から接続する形となりました。ここよりやや南に位置する町田市民病院東交差点は、信号の間隔が近すぎるため、信号とともに町田街道を渡る横断歩道も廃止されています。
新町田街道の延伸区間は、市街地側の「旭町陸橋」で深い谷あいの住宅街を一気に跨ぎ、アップダウンのある土工区間を越えて、木曽団地南交差点へ通じています。土工区間には広めの中央分離帯がとられていますが、この空間を活用し、将来「多摩都市モノレール」高架橋が建設されるかもしれません。
この新町田街道は、多摩都市モノレールを多摩センター(多摩市)から町田まで延伸する、その導入空間に想定されています。新町田街道沿いは、町田市民病院付近から真っすぐ北へ、約5km先の桜美林大学付近までが、モノレールの想定ルートです。
いまはまだ「どこ通るの」状態
ただ、新町田街道から離れる桜美林大学から多摩センターまでは「Z」の字を描くように複雑なルートが想定されているうえ、丘陵部を越えることもあり、モノレールの導入空間と思しきスペースは、ほとんど見られません。町田市街地側も、導入空間とされる駅前の「原町田大通り」のほかに広い道はなく、新町田街道以外はほぼ「どこにモノレールが通るの?」という状態なのです。
そもそも、モノレールの町田延伸はまだ正式には事業化されていません。町田市によると、既存道路の拡幅も含めた全線の導入空間は都市計画上は決定しているものの、その姿が見えてくるのは、まだまだこれからという状況です。
ただ、町田からモノレールの延伸ルートをたどっていると、「ここか!」というのが一気に見えてくるところがあります。それは、都道156号線の多摩市内に入ってから。突如として道幅が広がり、中央分離帯が広く取られた空間がそのまま多摩センターまで2kmほど続き、やがてモノレールの軌道桁が現れてきます。
モノレールの終点、多摩センター駅。軌道桁はここで途切れるが、同じ道路空間がさらに南(手前側)へ、町田市境付近まで続いている(乗りものニュース編集部撮影)。
多摩市内でこの通りは「多摩モノレール通り」の名で呼ばれますが、実はすでに町田市境まで、モノレールを導入できそうな空間が確保されているのです。