隣の町までつなぐ一大幹線に!
山形市街の新バイパス「山形南道路」説明会へ
山形河川国道事務所は2024年7月24日、計画中の国道112号「山形南道路」(都市計画道路蔵王椹沢線)について、都市計画決定手続きに着手すると発表しました。8月には地元で説明会も行われます。
渋滞する山形の通称「西バイパス」。これに並行して新たなバイパスが整備される(画像:山形河川国道事務所)。
山形南道路は、山形市街を貫き寒河江方面へ通じる国道112号のバイパスに位置付けられています。市街西側の田園地帯を南北に貫く“新たな”バイパスです。
“新たな”というのは、すでに市街地西側の外縁部を南北に真っすぐ貫く県道山形上山線、通称「西バイパス」があるためで、山形南道路はこの西バイパスを一部拡幅しつつ、さらに西側に新しい4車線のバイパスを構成することとなります。
ルートは、東北中央道の山形上山IC付近の国道13号(山形バイパス)から西へ分岐し、須川とJR山形線を越え西バイパスに合流。1.6km北上した後、再び西へ逸れ、西バイパスと東北中央道の間を北へ向かいます。
終点は東北中央道の山形中央IC付近(県道山形朝日線)で、そこから先は事業中の国道112号「山形中山道路」に接続。山形南道路9.0km、山形中山道路7.4kmがつながることで、寒河江方面へ通じる4車線の新たな幹線道路となる見込みです。
西バイパスは道が狭く、市街化により慢性的に渋滞し、国道13号と比べて20km/hも速度が遅いというデータがあります。JR線東側の国道13号周辺や、西バイパス周辺の渋滞を解消するうえで、西バイパスの改築案と比較検討された結果、2023年に「別線整備案」の方針が決まりました。
整備費用は約620億円から720億円と試算されています。盛土構造とすることで、沿道の出入りの影響を抑制するほか、大部分をバイパスとして既存道路と利用交通の分担を図ります。これにより、円滑な緊急搬送ルートと物流ルートを確保するということです。