センターラインが「オレンジ・白・オレンジ」と3本線になっている道路を見かけることがあります。はみ出していいのか、悪いのか……。それぞれ1本線の場合とどう違うのでしょうか。
オレンジ色の実線と同じ意図
上下の車線が分かれている道路の中央線は、白もしくはオレンジの線が見られますが、なかには、「オレンジ・白・オレンジ」の順に3本の実線が組み合わされているケースがあります。どのような意味で、なぜわざわざ3本線にするのでしょうか。
オレンジ・白・オレンジの順に3本の実線が引かれた道路（乗りものニュース編集部撮影）。
一般的な白とオレンジの中央線の意味は、白の実線が「右側へのはみ出し禁止」、白の破線が「右側へのはみ出し可」、オレンジの実線が「追い越しのための右側へのはみ出し禁止」です。そして白の実線は原則、左側車線の幅が6m以上ある広い道路に引かれます。
これに対し、3本線のラインは「追い越しのための右側へのはみ出し禁止」を意味します。つまり先述の“オレンジ色の実線”と同じ意図で、3本線が引かれているというわけです。
では、なぜ3本線のラインにするのか、警視庁は以前、「特に強調する必要」がある箇所に引かれている、としました。
東京都内では、道幅は特に関係なくこの3本線を見かけます。比較的広い道だと、世田谷区内の世田谷通りにあり、ここは終日交通量が多いほか沿道に店舗なども多く、パーキングメーターが設置された時間制限駐車区間にもなっています。路上駐車車両を避けた自転車や原付などを、右側にはみ出してさらに追い越してはならないと強調する意味合いがあるでしょう。
一方 西東京市内では、歩道のない幅6m未満の狭い道にも3本線がありました。ここは坂になっているうえにカーブもあり、バスも通ります。「スピード落とせ」の看板や路面表示なども多く見られることから、危険防止の意味での強調といえそうです。
ちなみに「追い越しのための右側へのはみ出し禁止」では、動いていない駐車車両を避けるために右側にはみ出すことは認められています。
